ウィトコフ米特使、ウクライナは「ロシア語話者地域」のことは気にしないかもしれないと発言

ウィトコフ米特使、ウクライナは「ロシア語話者地域」のことは気にしないかもしれないと発言

ウクルインフォルム
米国のウィトコフ中東担当大統領特使は、ウクライナは「ロシア語話者地域」のことはあまり気にしないかもしれないと発言した。

ウィトコフ特使がウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビュー時に発言した

先週ロシアを訪問したウィトコフ氏は、ロシアの首脳プーチン氏とウクライナ領について協議したことを認めた。

同氏は、インタビュー時に、プーチンは協議の際に「ウクライナ領土に焦点を当てて議論していた」と発言した。

そして同氏は、ロシアがあたかも「一部の地域を獲得したがっているが、全ての地域ではない」との見解を示した。

同氏はさらに、ウクライナは、その地域が「ロシア語話者地域」であれば、「あまり気にしないかもしれない」と、ロシア発のナラティブ(言説)を改めて口にした。

その際ウィトコフ氏は、「その5つの地域を見始めると、ロシアはそれらに関心があるのだが、ところで、ウクライナも関心があるが、しかし、それらの内いくつかはより『ロシア語話者地域』だ。とすると、もしかしたら、ウクライナはそれらのことはあまり気にしないかもしれない」と発言した。ウィトコフ氏が念頭に置いているのは、現在ロシアが全面的ないし部分的に占領しているウクライナ南部・東部のクリミア、ドネツィク州、ルハンシク州、ザポリッジャ州、ヘルソン州の5地域だと指摘されている。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、ゼレンシキー宇大統領は、いずれのウクライナ領もロシア領と認めることは絶対にないと繰り返し発言しており、その立場は大半のウクライナ国民によって支持されていることを喚起した。記事には、全ての地域で住民が1991年にソ連からのウクライナ独立を支持する投票を行なっており、世論調査でも、これら5つの地域の住民の過半数が、話す言語とは関係なく、自らをウクライナ国民と自認していると指摘されている。

これに先立ち、米国のウィトコフ中東担当大統領特使は4月14日、11日のロシア独裁者プーチン氏との協議を「説得力のある」ものだったと形容した上で、合意への鍵となるのは「いわゆる5つの領土」をめぐるものだと発言していた

また、ロイター通信は、関係者の発言をもとに、ウィトコフ氏がトランプ氏に「ウクライナでの停戦を最も早く達成する方法は、2022年にロシアが違法に併合しようとしたウクライナの東部4州の所有権をロシアに明け渡すという戦略を指示すること」だと主張したと報じていた

さらに、ウィトコフ氏は3月、米国のブロガーであるタッカー・カールソンとのインタビュー時には、クリミアや「いわゆる4つの地域、ドンバスと…、ルハンシクとあと2つ」のことだと言及しながら、それらの地域は「ロシア語話者地域」であり、そこで「住民投票が行われて」「多数がロシア政権下に入ることを望んでいることを示した」とする、ロシア発の占領を正当化するナラティブを繰り返した上で、さらに「私は、それが紛争の鍵となる問題だと思う」などと発言していた

ゼレンシキー宇大統領は17日、米国のウィトコフ大統領特使はロシアのナラティブ(言説)を広めながら、ウクライナ領に関してコメントしているとして、同特使を批判した

ティーヒー宇外務報道官は16日、ウクライナが国際的に認められた国境内での領土一体性に関する自らの立場を変えることは決していないと発言していた

ティーヒー氏は、「ウクライナは一体であり、国際的に認められた国境内での統一国家である。このウクライナの立場は不変であり、決して変わることはない」とした上で、シビハ宇外相が、示している以下の3つの原則を伝えた。

・ウクライナはロシアにより奪取されたいかなる領土も「ロシア領」とは絶対に認めない。

・ウクライナは自らの防衛能力、自国軍ないし国際支援のいかなる制限についても絶対に同意しない。

・どのような第三国であれ、ウクライナがどの連合・同盟に加わるかについて拒否権を持たない。

写真:ブルームバーグ


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