
ウクライナ軍の強化とロシアへの圧力が必要=メルツ独首相
英仏ポーランド首脳と共にキーウを訪れたメルツ独首相がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
メルツ氏は、ドイツ新政府は和平達成の道にあるウクライナを支援し続ける準備があると明言した。
同氏はその際、「私たちの参加は重要となる。私たちは、ウクライナの勇敢な人々のための平和の達成のためにそれを行っている」と述べ、それは欧州連合(EU)と欧州大陸全体の安全保証に関することでもあると補足した。
また同氏は、今日キーウを訪れた首脳の国にとって、ウクライナ軍強化が最重要要素となると発言し、「ウクライナ軍が最大の安全の保証だ」と強調した。
同氏はさらに、「十分な規模と能力」のあるウクライナ軍への資金確保の手段について、「ラムシュタイン」フォーマットと「有志連合」フォーマットを基盤に集団で定める必要があると強調した。
そして同氏は、「あなたは、私を、私たち、欧州、ドイツを頼って良い。ドイツは、財政的支援を確保し続ける」とゼレンシキー氏に明言し、ドイツ憲法の改正によって、追加的資金の拠出が可能となったことを喚起した。
同時に同氏は、他の国々も自らの貢献を行うことに期待を表明した。
同氏はその他、停戦ないし和平合意の実現努力について強調し、その文脈で、米国をプロセスへと関与させ、ロシアを交渉の席に座らせるために、フランス、英国、ポーランドの首脳と一緒に作業していくことを約束した。
その際同氏は、「常にウクライナと共にあり、決してウクライナ抜きにはしない」と強調した。
また同氏は、出発点となるべきは、空、陸、海における完全かつ無条件の停戦だと訴え、そのためのスタート地点が米国、ウクライナ、「グループ3」(独・仏・英)のパリとロンドンでの交渉だとの見方を示した。
同氏はさらに、2つの問題の作業が必要だとし、それは「停戦のモダリティの確定」と「和平交渉のための枠組み条件の作成」だと指摘した。
同時に同氏は、プーチン氏は時間稼ぎをしており、大きな譲歩に向かおうとしていないと指摘し、その文脈で米国をプロセスに関与させることが極めて重要だと指摘した。
その際同氏は、「ウクライナは問題ではない、ウクライナは極めて建設的だと、トランプ大統領を説得しないといけない。私たちが圧力を強めない限り、ロシアは動かない。ロシアへの圧力は、ウクライナの強化を意味する」と強調し、戦争が長引く場合には、それは長期的課題となると補足した。
なお、10日、マクロン仏大統領、メルツ独首相、トゥスク・ポーランド首相、スターマー英首相がキーウを訪問し、ゼレンシキー宇大統領と共に「有志連合」首脳会合を開催していた。