欧州にはウクライナのために米国の武器購入費を支払う準備があるべき=ルッテNATO事務総長

欧州にはウクライナのために米国の武器購入費を支払う準備があるべき=ルッテNATO事務総長

ウクルインフォルム
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は23日、ロシア・ウクライナ戦争はグローバル紛争の性格を帯びているとしつつ。しかし、米国の新政権にウクライナに武器を供給し続ける意向があるなら、欧州の同盟国は、その支払いを行う準備がなければならない、なぜならウクライナは米国より欧州に近いのだからと発言した。

ルッテNATO事務総長がダボスにおけるウクライナ・ハウスでのディスカッションの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ルッテ氏は、「ウクライナが力の立場を得て、和平交渉が始められるようにするには、私たちにとっては、米国が関与し続け、できるだけ多くのことをするのでなければならない。もし、トランプ新政権が自国の軍事産業基盤から防衛品をウクライナに供給し続けたがるのであれば、支払いは欧州の人々が行っていくことになる。私はそのことを完全に確信している。私たちには、それを行う準備がなければならない。なぜなら、現在彼ら(米国)は欧州の人々より多く支払っているからだ。その点で、トランプ氏は正しい。これは確かに全世界的紛争であるが、しかし、それでもウクライナは米国より欧州に近いのだ」と発言した。

また同氏は、ロシアの対ウクライナ侵略戦争は北朝鮮、イラン、中国が支えているとし、それはこの戦争が欧州の紛争だけではないことを示していると指摘した。

その際同氏は、「これは闘わねばならない地政学的問題である。もし私たちに(編集注:露宇戦争解決に関して)悪い合意が生じたら、それは私たちが、ロシア大統領が北朝鮮、イラン、中国の首脳と握手するのを目にするのを見ることをのみ意味するし、私たちはそれを受け入れ可能だと思うことはできない。地政学的観点からは、それは大きな大きな過ちとなり得ることなのだ」と強調した。

さらに同氏は、その条件でNATOの同盟国は、この戦争の展開軌道を変えて、前線の西への漸進的な移動を止めるべく、ウクライナ支援の努力を増大させねばならず、供給量を減らすべきではないと発言した。

そして同氏は、「私たちは21世紀に、ある国が他の国へ侵攻し、その国を植民地化しようとするのを許すことはできない。私たちは、その時代をはるか過去に置いてきたのだ。しかし、もしウクライナが負けたら、それは、私たちがNATOの中で現在の支出水準の代わりに3%で十分か否かという話ができなくなることを意味する。いずれにせよ。その議論の結果は、『追加的な数十億』(編集注:ドル、ユーロ)、ではなく、『追加的な数兆』という話になる。もしウクライナが負ければ、西側とNATOの抑止システムを再生せねばならなくなる。それは、支出を増やしたり、私たちの産業生産を増大させたりする上で、私たちがこの瞬間に支払っているよりもはるかに、はるかに高い支払いとなるのだ」と強調した。

そして同氏は、現在の防衛費の2%の水準は、NATOの抑止と防衛のシステムを確保するにはすでに不十分だと指摘した。その際同氏は、トランプ米大統領が欧州同盟国から防衛予算を増やすことを要求するのは正しいとし、なぜなら欧州の安全保障部門は数十年にわたって十分に投資されてこなかったからだと説明した。

その上で同氏は、「私たちは、産業生産を増やさねばならない。なぜなら、今、私たちはそれを行っていないからだ。しかし、それはまた米国にとっての問題でもある。現在中国は米国よりも6倍速く産業生産物を作り出している。弾薬生産は、カリフォルニアからアンカラまでのNATO全体で、ロシアが3か月で生産する量を1年で生産している。その際、経済規模でいえば、ロシアはベルギーとオランダを合わせたよりも小さいのだ。すなわち、私たちは、実に危機的状況にあるということだ」と発言した。


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