ウクライナ検事総長、汚職対策機関権限縮小法発効後の自身の新しい権限を説明

ウクライナ検事総長、汚職対策機関権限縮小法発効後の自身の新しい権限を説明

ウクルインフォルム
ウクライナのクラウチェンコ検事総長は23日、前日に最高会議により採択された新法第12414(いわゆる汚職対策機関権限縮小法)により、検事総長は、国家汚職対策局(NABU)、特別汚職対策検察(SAP)やその他の法執行機関による共同捜査班を作り、捜査を調整することが可能となると発言した。

クラウチェンコ検事総長が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クラウチェンコ氏は、「新しい権限は私に、検察、SAPの検察官のグループを作ったり、新しい職員を加えたり、NABUや他の法執行機関からの一緒に共同捜査班を作ったりできる権利を与え得る。また、私は、非効率性が明らかになった場合に、予備捜査継続のために他の法執行機関に(編集注:捜査案件を)譲渡することもできる。新しい権限は、検事総長にNABUを支援したり、例えば国家捜査局が捜査している他の事件でNABUに支援を要請したりする可能性を与える。それは、互いに支援し合う共同の可能性だ」と訴えた。

同時に同氏は、検事総長の権限拡大について、汚職対策機関の事件捜査が非効率な場合に他の機関に送られる可能性があるとしつつも、その際は「非効率性を確立せねばならない。どれだけの捜査行為が行われたか、それらが正当に行われたか、十分な数か、多くの時間をかけてあらゆる必要な証拠が集められたかを見なければならない」と主張した。

同氏は、汚職対策機関から他の法執行機関に大量に刑事訴訟の移管が行われることはないと発言した。

また同氏は、同日開かれたゼレンシキー大統領と法執行機関トップの会合の結果についても報告し、会合の際に、機関の長官たちが法案に関する自身の提案を提出することで合意に至ったと述べた。

同氏はその際、「私たちは、SAPとNABUの長官から、彼らが今次の法案に不満であり、様々な権限と権利を取り戻すために変更を加えるべきだと思っていることを聞いた。私たちは、1人1人が(編集注:提案を)準備することで合意した。例えば、ウクライナ保安庁(SBU)長官もまたいくつかの規範に同意していない。そのため、法執行機関トップの1人1人が自らの反論を準備し、大統領に提示していく」と発言した。

これに先立ち、同日、ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナの法執行機関トップと会合を行ったとし、「私たちは、皆が建設的にのみ働くことで合意した」と述べていた

同時に、NABUとSAPは、同会合の際に両機関トップは、前日採択された両機関権限制限法により、両機関の独立が著しく制限されると表明したと発表した

最高会議は22日、NABUとSAPの権限を縮小する法律を採択していた

同採択後、クリヴォノスNABU局長は、ゼレンシキー大統領に対して、同法が発効すれば「2つの独立機関、NABUとSAPは、事実上、完全に依存状態に置かれてしまう」ため、同法に署名しないように呼びかけていた

同日、ゼレンシキー大統領は、同法に署名した

同日、キーウ中心部では、最高会議が採択した汚職対策機関の権限縮小を定める法律に反対する市民が抗議集会を開催し、ゼレンシキー大統領に同法案への拒否権を発動するよう要求していた

一部の最高会議議員は、同法の審査について憲法裁判所に申し立てをするために、議員の署名集めを行うと発表している


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