スターマー英首相、米国和平案に関するスイスでの協議開催を認める
スターマー首相が南アフリカ共和国でのG20首脳会議の際にで記者団に対して発言した。「スカイ・ニュース」が報じた。
スターマー氏は、「現在、焦点は特に明日のジュネーブ、そして明日の朝に進展が得られるかどうかに合わされていると思う」と発言した。
また同氏は、数日中にトランプ米大統領と、そして今夜、ゼレンシキー宇大統領と話すつもりだとも伝えた。
同氏はさらに、停戦の場合、ウクライナは「自衛できる能力がなければならない」と述べ、そのため自身及び同盟国は、ウクライナの軍事力に対する制限について懸念を表明していると述べた。
その上で同氏は、「(編集注:同日の会合に参加したのは)主に、ここのG20に出席している、有志連合の同盟国であった。(編集注:出席者の間の)コンセンサスは、28項目の計画には永続的な平和に不可欠な要素があるが、しかし、それらには追加的な作業が必要であり、私たちはそれに取り組んでいくというものであった。それゆえ、明日ジュネーブで米国の高官、英国の者を含む欧州の国家安全保障補佐官(NSA)、及びもちろんウクライナ人が、この草案に関するさらなる作業を行うために集まることで合意された」と伝えた。
また、ゼレンシキー宇大統領は同日、テレグラム・チャンネルにて、スターマー英首相と電話会談したことを報告した。
ゼレンシキー氏は、私たちの対話は長く行われ、和平プロセスを計画する上での外交活動の多くのニュアンスにつき議論した。私たちは今後も調整を続ける」と伝えた。その際同氏は、英国社会全体からの支援に謝意を表明した。
同氏はさらに、「明日、スイスでは私たちの補佐官が作業する。ウクライナ、米国、それからE3、すなわち英国、フランス、ドイツの代表者だ」と伝えた。
そして同氏は、「欧州の絶対的多数の首脳に、支援し、参加する準備ができている。現在、様々なレベルで協議が進行しており、真の永続的な平和を求める全ての人の活発さが重要だ。ありがとう!」と書き込んだ。
なお同日、欧州とカナダの首脳と日本の高市首相は、米国が提案したロシア・ウクライナ戦争終結に向けた28項目の和平案につき、「公正かつ永続的な平和に不可欠となる重要な要素が含まれている」とし、「追加的作業を必要とする基盤となると信じている」と表明した。同時に、ウクライナ軍を制限するという提案については懸念も伝えている。
これに先立ち、トランプ米大統領は21日、トランプ政権はウクライナ側が米国が準備したロシアとの戦争終結案に同意する上での締め切りは来週の木曜日と定めたと発言していた。
ゼレンシキー大統領は同日、現在ウクライナは重要なパートナーか尊厳を失うリスクに直面しかねなくなっていると発言していた。同時に同氏は、主要なパートナーとの建設的な対話を確立するために取り組んでいくと述べていた。
22日、ゼレンシキー氏は、米国、その他のパートナー国、及びロシア代表者との間で、公正かつ永続的な平和の達成に関する交渉プロセスに参加するウクライナ代表団を創設する大統領令に署名している。ウメロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は同日、ウクライナと米国の政権高官は近日中に将来の和平合意の要素についてスイスで協議を始めると発言した。
写真:ウクライナ大統領府