ウクライナ、ロシアの選挙介入を受けるモルドバに支援を提供する準備あり
ティーヒー外務報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ティーヒー氏は、「私たちは、ロシアがモルドバを不安定化させるために甚大な努力を費やしてきたこと、費やしていることを知っている。それに資金、リソースを注ぎ込み、プロパガンダ、偽情報、種々の手段と行動を用いて不安定化を試みている。私たちは、それら全てがモルドバの国内情勢への重大な介入にあたると思っている」と発言した。
同氏はまた、ウクライナはモルドバの選挙が民主的かつオープンに実施され、選挙で皆が自らの選択を行えることを期待していると伝えた。
そして同氏は、ウクライナは友好国・パートナー国として、モルドバの「不安定化を阻止するための支援を提供する準備が常にある」と発言した。
なお、モルドバでは、9月28日に議会選挙の投票日を迎える。
同選挙に関して、モルドバのサンドゥ大統領の安全保障担当補佐官を務めるスタニスラフ・セクリエル氏は8月上旬に、選挙への介入の試みとして、ロシアがモルドバ国外の欧州各地で暮らすモルドバ国民を対象として偽情報拡散を活発化していると発言していた。
日本の石破首相は今月1日、モルドバのレチェアン首相と会談し、同国で今月28日に投票の実施が予定されている議会選挙の情勢などにつき協議し、その際、双方は、「同選挙の民主的な実施が地域や国際社会の安定にとって重要であるとの認識で一致」していた。
7月には、モルドバ首都キシナウで第1回欧州連合(EU)・モルドバ首脳会議が開催され、その際に採択された共同宣言では、ロシアによるモルドバの選挙への介入の試みに特に注意が払われていた。
同共同宣言には、「モルドバの未来は、外部圧力、外国からの干渉、印象操作なしに、モルドバ国民によって自由かつ民主的に決定されねばならない。私たちは、モルドバの民主的な選挙を破綻させることを目的とした、ロシアによる恒常的かつ増大するハイブリッド脅威、情報環境への操作と干渉、そして現地の仲介者を通じた大規模な選挙不正スキームの利用を断固として非難する」と書かれている。
モルドバのヴォデ政府報道官は9月9日、レチェアン同国首相の姿で、議会選挙前にガス料金の値下げを約束するディープフェイク動画が拡散されていると警告していた。