米国、ウクライナへの防空システム「パトリオット」用ミサイル500弾の売却を承認 供給は数年後
米国務省が公表した。
調達資金は、ウクライナのパートナー国及び同盟国が提供すると説明されている。
発表には、ウクライナは、「パトリオット」用ミサイル500弾、予備部品、関連機器、物品・技術・ソフトウェア支援サービスの調達を要請していたとある。
米国務省は、今回の売却はウクライナの統合防空・ミサイル防衛システムを強化し、航空脅威に対抗するための既存の「パトリオット」システムの運用を支援することになると指摘した。
調達は、プログラム「ジャンプスタート」の一環でのカナダ、ドイツ、ノルウェーの拠出金と、ウクライナ支援を目的とした欧州連合(EU)の融資を通じて集められた資金によって賄われるという。本調達に米国の資金は使用されないとも明記されている。
主契約者はメリーランド州ベセスダに拠点を置く「ロッキード・マーティン」社が指定されている。
ウクライナのゼレンシキー大統領は31日、ウクライナへの「パトリオット」システム用ミサイルの購入を許可した米国務省の決定を強力なものだとXアカウントでコメントした。
ゼレンシキー氏は「PAC3迎撃用ミサイル500弾は相当な数であるし、すぐ、この冬にも、非常に効果的な防衛パッケージとなる可能性があったものだ。しかし、供給は数年後にしか開始できないと定められている。私たちは米国のパートナーたちに対して、現実の危険があり、PAC3ミサイルを使用する現実の必要がある時の解決策を見出すよう要請している」と書き込んだ。
また同氏は、現在、ロシア軍が毎日ウクライナのエネルギー・インフラを攻撃していることを喚起した。同氏はその際、10月の最後の2週間だけでも、ウクライナの電力網の重要な部分に対して30回以上のロシアの攻撃があったとし、今、冬が始まる前に、プーチン氏がウクライナの自治体の生活インフラを攻撃する作戦を実行し始めており、その標的は、電力、暖房、水供給、橋、都市における生活全般だと指摘した。
同氏はそして、「私たちは実際に、米国のパートナーたちに対して、1か月あたり『パトリオット』用迎撃用ミサイル100弾の計算でウクライナへ冬の支援パッケージを提供するよう要請してきた。ウクライナが交渉において強固な立場に立つことが非常に重要であり、ロシアがウクライナの町や共同体の生活を破壊することができないようにすることが不可欠な時である今後の数か月間、500弾のミサイルがあれば、私たちの空を保護するのに十分だっただろう」と書き込んだ。
そして同氏は、米国や欧州、世界の他のパートナーたちが倉庫にPAC3ミサイルの十分な在庫を持っていると指摘し、「正に今、2026年から2027年の冬にそれらをウクライナへ提供し、その後、ウクライナとパートナーによってすでに契約と支払いが行われたその生産で、今後数年でパートナー国の武器庫を補充することこそが正しい手段であるし、それは全く実現可能だ」と強調した。
同氏は同時に、トランプ米大統領に謝意を表明した。同氏は、重要な点として、最近ルビオ米国務長官とPAC3迎撃用ミサイルについて協議したと言及し、ウクライナは今回の許可を出した米国務省と米政権全体に感謝していると伝えた。
その上で同氏は、「しかし私たちは、明後日やそれ以降のいつかではなく、脅威が存在する瞬間、ロシアが殺戮と破壊を行っている正にその時に、命の保護を保証できる決定を下すよう要請している。ウクライナとともにある全ての人々に感謝している!」と強調した。