世界の3つの出来事:東部ハイブリッド停戦、ルブリン・トライアングル、ベラルーシに現れた露民間軍事会社

世界の3つの出来事:東部ハイブリッド停戦、ルブリン・トライアングル、ベラルーシに現れた露民間軍事会社

ウクルインフォルム
ウクライナ東部ドンバス地方の「包括的停戦」は、三者コンタクト・グループ(TCG)ウクライナ代表の人事交代やロシア側の戦術変更をもたらした。

リトアニア、ポーランド、ウクライナは、新協力フォーマット「ルブリン・トライアングル」の創設を発表した。同じ頃、ベラルーシでは、民間軍事会社「ワグナー」の傭兵が大量に拘束された。

ドンバスの現実においては、残念ながら、停戦発表は完全停戦実現を意味しない。また遺憾なことは、プーチンの報道官であるドミトリー・ペスコフ氏が、ロシアは(紛争)当事国ではないから停戦の保証者とはなれない、と述べていることだけでなく、ウクライナ政権幹部の詭弁にも問題はある。欧州安保協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)は、先週100件以上の停戦違反を確認している。ただし、ウクライナ軍人の間にはそれによる損耗は出ていない。この停戦は、徐々に嵐の前の静けさを思い出させずにはいられなくない。類似のことを、対外情報庁のヴァレリー・コンドラテューク長官も公の場で述べている。

同じ頃、三者コンタクト・グループ(TCG)のウクライナ代表団にて人事交代があった。レオニード・クチマ氏が二度目の同職辞任をし、代わりにヴォロディーミル・ゼレンシキー氏は、初代ウクライナ大統領のレオニード・クラウチューク氏を同職に任命した。クラウチューク氏は、代表団の同僚との正式に面会する前に、いくつかのインタビューを受けているのだが、その際、自身は妥協の準備があると述べている。そして、彼の多くの重要でない発言の中から、政権の公式立場の本質を模索する必要がある。なぜなら、情勢解決の責任を負っているのは、結局はゼレンシキー氏なのだから。現時点ではっきりしているのは、プロフェッショナルにおしゃべりなクラウチューク氏と、TCGについてはっきりした発言をしなかったクチマ氏との間には、明確な違いがあるということだ。また興味深い点は、クラウチューク初代大統領が25年間にわたり、ウラジーミル・プーチン氏と宗教上公式な親族関係にあるヴィクトル・メドヴェチューク氏の政治的影響圏に入っていたことだ。そして、そのメドヴェチューク氏は、昨日(8月2日)、ロシアが占領するクリミアへと出発している

ロシアでは、ペスコフ露大統領報道官のアピール的発言以外にも、より目立たない動きも見られる。例えば、露ラジオ「モスクワのこだま」のアレクセイ・ヴェネジクトフ編集長は、ドミトロー・ホルドン氏のインタビューにて、ゼレンシキー氏の大統領府のアンドリー・イェルマーク長官をロシアの影響エージェントだと強調していた。ヴェネジクトヴァ氏が辞任済みの「灰色の枢機卿」、ウラジスラフ・スルコフ氏と太いコンタクトを有していることを考慮すれば、このような発言は偶然のもののようには見えない。また私は、現在のウクライナ関係の担当者であるドミトリー・コザーク露大統領府副長官が、ドイツのヤン・ヘッケル首脳補佐官に対して書簡を送り、ノルマンディ4国(独仏宇露)首脳補佐官級協議の非効率性を主張したことにも注意を向けたい。プーチン氏とそのチームは、どうやら、ドンバス紛争解決のためにウクライナと一対一で向き合いたいようであり、それに向けて、ウクライナ、ドイツ、フランスにとって都合の良い条件を生み出そうとしているようである。

ポーランド、リトアニア、ウクライナにとって象徴的な町であるルブリンにて、3国外相が新しい協力フォーマット「ルブリン・トライアングル」の創設を発表した。その活動の基本的方向性は、軍事分野、軍事技術分野、経済分野、エネルギー分野、特に、エネルギー供給ルートの多様化、そしてロシアのハイブリッド活動への対抗である。議題には、露ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の建設完成阻止も含まれる。これについては、米国のマイケル・ポンペオ国務長官の口からも間接的な支持が聞かれている。ポンペオ国務長官はまた、ウクライナへの軍事支援の増額という案も支持を認めた。また、ルブリン・トライアングルは、キーウでの外相会合に、ベラルーシのウラジミール・マケイ外相を招待している。このジェスチャーは、非常に象徴的に思える。

というのも、先週、ベラルーシでは、33名の(ロシアの)軍事民間会社「ワグナー」の戦闘員が拘束されたからだ。その内の大半は、ドンバスでの戦闘に参加していただけでなく、リビアやシリアにも血痕を残している者たちだ。ベラルーシ政権代表者たちは、拘束者たちは、ベラルーシに到着した200名のグループの一部に過ぎないと発表した。ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が行なわれる予定である。私は、ベラルーシでの選挙キャンペーンは一方的な展開にはなっていないこと、野党候補であるスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏が同国複数の都市での支持集会でかなりの数の参加者を集めていることを指摘したい。注目すべきは、ミンスク市のバンガロール広場での(チハノフスカヤ候補支持)集会に5万人近い人々が集まったことだ。ワグナー傭兵拘束事件を受け、ロシアの特殊機関は最初、「ウクライナの関与」の可能性を指摘していたが、ウクライナがそれを否定すると、大量の可能性を集中的に拡散し始め、現代的ハイブリッド戦争の武器を実質的に全て投入している。加えて、私が指摘したいのは、ベラルーシにて大統領選挙の出馬登録が認められなかった野党候補のヴァレリー・ツェプカロ氏がキーウを訪問したことだ。彼は、ウクライナのテレビ局に出演した際、クリミアがどの国に所属しているか述べることができなかったが、同時に、ロシアは今回ルカシェンコを支持していないと明言していたのだ

イェウヘン・マフダ国際政治研究所所長


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