戒厳令下の選挙実施可能性に関する法整備を議員に要請した=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が記者とのやりとりの中で発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「最も重要なのは、選挙が合法的に行われることである。もしパートナー側が、私たちが選挙プロセスそのものを安全かつ、適切な期間で組織するのを支援することが可能であれば、私は支持していく。そして、それが私による単なるメディア向けのシグナルとならないように、私はウクライナ最高会議議員たちに、戒厳令下の選挙実施の可能性に関する法改正を準備するよう要請した」と述べた。
また同氏は、現在はウクライナが強い立場に立って戦争を終わらせることが重要だと強調した。
その際同氏は、「米国から選挙に関するシグナルがあり、私は(それに)反応した。そして、私にはそれへの準備がある。作業する必要のある重要なことが2つある。安全と法律だ。そのため、ウクライナの主要なパートナーたちとウクライナの議員たちの双方に対する私の要請は、その2点両方がどのように対処され得るかを示してほしい、ということだ」と同氏は述べた。
同氏は同時に、パートナーたちがウクライナにおける選挙実施の可能性について公にコメントするのは今回が初めてではないと指摘し、選挙が行われていないことが反ウクライナ的な根拠として利用されることは望まないと強調した。
その上で同氏は、「だから、私はパートナーたちの発言に反応しているのだ。米国大統領は、誰もが戦争を終わらせたがっている、そして、ウクライナ人が何らかの役職にしがみついくために、その瞬間(編集注:戦争終結)を引き延ばすようなことはあってはならない、と述べていた。だから私は、間違いなく、選挙を支持するのだ」と指摘した。
これに先立ち、9日、ゼレンシキー大統領、自身には選挙実施の準備があるが、選挙の合法性と実施可能性は安全と法改正にかかっていると強調し、米国と欧州とウクライナ最高会議に対して、戒厳令化で選挙実施のための条件を作り出す支援をするよう要請していた。
また、米国のトランプ大統領は、ウクライナはロシアとの戦争が続く中でも大統領選挙を実施する「時が来た」などと主張していた。他方、9日、欧州委員会のヒッパー報道官は、ブリュッセルでの記者会見時、欧州委員会はウクライナにおける選挙は、適切な条件が生じた後でのみ実施可能だと考え続けていると発言している。
ゼレンシキー氏は10日、最高会議の代表者と戒厳令下の法体制において選挙を実施する可能性につき協議を行っていた。
写真:大統領府