メルツ独首相、新たな世界秩序の形成に言及 「欧州は力の言語で語ることを学ばねばならない」
メルツ首相が、連邦議会での演説で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
メルツ氏は、「私たちは皆、この数週間、数か月の間に、今日の急速な政治的変化の目撃者となっている。私たちの周囲で、いかに急速に新たな世界秩序が形成されているかを誰もが感じているのだ。(中略)大国の世界が形成され始めていることが、ますます明確に見えてきている。この世界には厳しい風が吹いており、私たちは近い将来、それを感じることになるだろう」と指摘した。
同時に同氏は、変化とともに新たな機会も生まれているとし、とりわけ、それは相互の尊重、信頼、信頼性に基づいたパートナーシップを提案できる欧州にとっての機会だと指摘した。同氏は、「再編されるこの世界の至る所に、私たちが提供できるものを正に求めている開かれた成長市場を持つ発展途上の国々や民主主義国家が存在するからだ」と述べた。
同氏はそして、欧州は数十年にわたり、国家間及び国民間の関係の基礎として法の支配を訴えてきた政治勢力であることを喚起し、自身の率いるドイツ政府はそれを維持し、防衛することを目指していると強調した。また同氏は、欧州のモデルを「帝国主義や独裁政治に対する規範的な代替案」と形容し、経済的にも思想的にも世界に提供できるものがあると述べた。同氏は加えて、「私たちは欧州としても議会制民主主義としても、特別な存在であり、価値ある存在だ」と指摘した。
さらに同氏は、ここ数週間、数か月の間に欧州人は「私たちが断念することのない価値に基づき、自分たちが『力』となり得ることを初めて目の当たりにした」と述べた。
同氏はその上で、「欧州人のこの新たな自己意識の目覚めを持って何かしらのものを作ろうではないか! しかし、私たちがこの魅力と自己意識を活かせるのは、自らがパワーポリティクスの言語で語ることを学び、自らが欧州の力となった時だけだ」と指摘した。
その際同氏は、それを実現するために欧州には3つの重要な要素が必要だとし、それは「自らの手で安全を確保すること」(依存の低減、防衛・ウクライナ支援への投資)、「経済的競争力を回復すること」、そして「欧州内での団結を確保すること」だと説明した。
同氏はその他、関税を通じて欧州に対抗する政策を行おうとする者は、欧州に反撃の用意があることを知るべきだと述べた。
また同氏は、欧州のNATOへの献身を再確認し、「私たちは常に米国に対して協力の手を差し伸べていく。その原則の根幹にあるのは、私が1週間前にダボスで述べた『民主主義勢力として私たちはパートナーであり同盟国であって、部下ではない』という言葉である」と強調した。