世界は大国間政治の時代に入った=メルツ独首相
メルツ首相がダボスで開催されている世界経済フォーラムでの演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
メルツ氏は、演説の冒頭で、「ここダボスの魅力的な山の静寂と平和は、旧秩序が驚くべき速さで崩壊しつつある世界とは対照的である。ドイツの新政府がこれらの地殻変動をどのように見て、どのように対応しているかを共有させてほしい。これらの変動は、私たちの自由、私たちの安全、私たちの繁栄に対して最も深い影響を及ぼしている」と述べた。
また同氏は、「現在私たちは新しい時代の始まりを目撃している」と述べた。
同氏はその際、「この数週間、数か月の間に、私たちは新しい時代が既に始まったことの目撃者となっている。ロシアによる対ウクライナ侵略は、今日におけるその最も劇的な現れとなった。しかし、変化ははるかに深い。中国はその戦略的な先見性によって大国の列に加わった。米国の世界的リーダーシップは挑戦を受けている。そして米国は、自らの外政・安全保障政策の根本的な再構築でこれに対応している。私たちは大国間政治の時代に入った」と指摘した。
加えて同氏は、国際法に基づいた過去30年間の国際秩序は「常に不完全なものだった」としつつ、「今日、それは根本的な打撃を受けている」と補足した。その際同氏は、「世界は力、権力、そして本質的な部分では強制に基づいて構築されている。そこは心地よい場所ではない」と強調した。
同氏はその際、この新たな現実を「避けられない運命」として受け入れるべきではないと指摘し、「私たちはこの新しい世界秩序を前にして、無力ではない。私たちには選択肢がある。未来を形作ることができる。成功するためには、残酷な現実を直視し、冷静なリアリズムを持って自らの道を切り開かなければならないのだ」と強調した。
そして同氏は、2日前にダボスで「もはや私たちの『価値の力』だけに頼ることはできない」「私たちの『力の価値』も認識すべきだ」と述べたカーニー加首相の意見に同意した。
メルツ氏は、「私はその考えを共有する。欧州の友人たちよ、私たちの力は今日、3つの柱に支えられている。私たちの安全、私たちの競争力、私たちの団結だ。第一に、私たちは自分を守る能力に大規模な投資をしなければならない。そして私たちはそれを実行している。第二に、私たちは経済を迅速に競争力のあるものにしなければならない。そして私たちはそれを実行している。第三に、欧州諸国間、同志国・パートナー国の間でより近く結束しなければならない。そして私たちはそれを実行している」と述べた。
そして同氏は、現在の世界における最大の力は「対等な条件の下で、相互の信頼と尊重に基づくパートナーシップや同盟を築く」能力であり続けるべきだと訴えた。