ルッテNATO事務総長、ウクライナのための「3段階の安全の保証」を説明

ルッテNATO事務総長、ウクライナのための「3段階の安全の保証」を説明

ウクルインフォルム
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は、ウクライナのための「安全の保証」の主な目的は、同国が二度と侵攻の犠牲にならないようにすることだと発言した。

ルッテNATO事務総長が3段階の安全の保証について、ビルトとのインタビュー時に発言した

ルッテ氏は、「私たちは、停戦や和平合意の後にウクライナが二度と攻撃されることのないようにしなければならない。プーチン氏は、再度の侵攻が自身にとって破滅的なものになるということを理解しなければならない」と発言した。

そして同氏は、それを達成するためには3つのレベルがあると述べ、1つ目のレベルは「ウクライナ軍」であり、同軍が戦争後あるいは長期停戦の後も国を守ることができる優れた状態でなければならないと説明した。

まだ同氏は、2つ目のレベルは、フランスと英国が主導し、ドイツやその他の国々が参加する「有志連合」だと指摘した。有志連合は、ウクライナ軍に加えて、プーチン氏が二度と攻撃を企てることのないように、ウクライナに必要な全てを提供していくという。ルッテ氏は詳細は明らかにしなかったが、複数の欧州諸国が軍隊を派遣する準備があると発言した。

そして同氏は、第3のレベルは「米国」だと述べ、トランプ米大統領が8月、安全の保証に加わる準備があることを表明したことを喚起した。

そして同氏は、現在パートナーたちは、プーチン氏がウクライナを二度と攻撃してはならないということを非常に明確に理解するように、これら3つの要素(ウクライナ軍、有志連合、米国の貢献)を組み合わせる作業を行っていると説明した。

同氏は加えて、トランプ米大統領はこの戦争を終わらせることに完全にコミットし、集中しているとの確信を示した。

同氏はその際、「彼はプーチン氏を交渉のテーブルにつかせることができた唯一の人物であり、最終的に彼に和平を結ばせることができる唯一の人物だ。私はその点において彼を非常に尊敬している」と強調した。

同時にルッテ氏は、トランプ氏が、情勢が長引きすぎていることで、数回忍耐を失い、非常に不満を覚えていることを認めた。しかし同氏は、最終的には、トランプ氏は米国の首脳としてこのリーダーシップの役割を担わなければならないことを理解しているとし、なぜなら、彼こそがこの同盟を1つにまとめられる唯一の人物だからだと主張した。

また同氏は、米国がウクライナへの支援を完全に停止することや、米国がNATOから脱退する可能性は信じていないと述べた。その際同氏は、危機的状況において欧州人はトランプ氏を頼りにすることができるとの確信を示した。

記者から、なぜウクライナにおいて和平を達成するのがこれほど難しいのかという質問に対して、ルッテ氏は、「原因はプーチン氏だ。彼は自国民110万人を犠牲にする準備がある。そして今年、彼が達成した進展は非常に少なく、領土獲得は最小限で、年初と比較して、ウクライナ領土の1%未満にすぎない。そして、私たちの推定では、そのために、ロシア側では最大110万人が死亡または負傷したのだ。恐ろしいことである。しかし、それこそが私たちが対処している状況なのだ」と強調した。

全体としてルッテ氏は、加盟国が国防費を増やし生産を加速する必要性と、ウクライナが戦いにおいて可能な限り強い状態を維持できるようにするという、2つの課題を挙げた。その際同氏は、「なぜなら、もしロシアがウクライナ全土を支配下に置けば、それはNATOにとって甚大な悪影響を及ぼし、私たちはハーグで合意したよりもはるかに多くの支出を強いられることになるからだ。もし私たちがこれらの義務を守れば、ロシアを追い越し、はるかに強い状態を維持できるだろう」と訴えた。

その他同氏は、中国に関する文脈で、ロシアで何が起きていても、ナイーヴであってはならないと呼びかけ、NATOは中国とロシアの間にグローバルな結びつきを見ていると発言した。そして同氏は、中国は台湾を見ており、もし中国がそこで軍事行動に出れば、中国はジュニアパートナーであるロシアに対し、欧州でNATOを釘付けにするよう圧力をかけるだろうとの見方を示した。

写真:NATO


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