ゼレンシキー宇大統領、キーウが攻撃される可能性を警告
ゼレンシキー大統領は、ロシアはウクライナと米国の間で交渉が進展している中でそのような嘘を出していると指摘した。ゼレンシキー大統領が記者団の質問に答えた。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「首都(キーウ)に対して攻撃が行われるかもしれない。ましてや、あの人物…もし彼を人間と呼べるのであればだが、あの人物が相応の標的を選定すると述べたのだ。つまり、脅しているのだ」と発言した。
また同氏は、ロシア側がそのようなレトリックを用いることは予想していたと指摘した。同氏はその際、「ご覧の通り、彼らはさらに前へ進もうとしている。現在、彼らは邸宅が攻撃されたという声明を出すことで、首都、それからおそらく国の建物に対して攻撃を行うための土壌を整えている」と強調した。
同氏はその際、今年9月に既にウクライナ閣僚会議(内閣)の庁舎に対して攻撃があったことを喚起し、「そのため、今、全員、例外なく全ての人が注意深くなる必要がある」と強調した。
ロシアの発表自体についても、ゼレンシキー氏は、「ロシアによる新たな嘘」だと、ウクライナの攻撃であるという主張を強く否定した。その際同氏は、昨日のトランプ米大統領との交渉の成功はロシア側にとっての失敗を意味すると指摘した。
またゼレンシキー氏は、トランプ氏とそのチーム、また欧州諸国に対し、関与を強め、「昨日まで戦争をとても終わらたい述べていた人々と作業する」よう呼びかけた。
ウクライナのシビハ外相も、Xアカウントで、今回のロシアの「プーチン邸宅への攻撃の試み」というのは、今後のウクライナへの攻撃の口実・偽りの正当化根拠を作り出し、同時に和平プロセスを妨害するために捏造されたものだと訴えた。
シビハ氏は、「自分が行っていること、あるいは行う予定のことについて、相手を非難するという、ロシアの通常の戦術だ」と指摘した。
同氏はまた、今年ウクライナの政府庁舎がロシアに攻撃されたことを喚起し、さらにウクライナは、ロシアの対ウクライナ攻撃への対応で、ロシア領の合法的な軍事目標のみを攻撃してきたと指摘した。
さらに同氏は、「ロシアは侵略国で、ウクライナは攻撃された国で、国連憲章第51条に則って自衛している国なのだ。侵略国と自衛している国の間に誤った平等はあってはならない」と強調した。
同氏はその上で、「私たちは世界に対して、建設的な和平プロセスの破綻を目的としたロシアの挑発声明を非難するよう要請する。ウクライナは、米国が牽引し、欧州パートナーたちが参加する和平努力にコミットし続けている」と訴えた。
これに先立ち、ロシアのラヴロフ外相が、29日未明にウクライナが無人機で、ロシア・ノヴゴロド州のプーチン邸宅を攻撃しようとしたなどを主張していた。
写真:大統領府