欧州評議会議員総会、2024年の選挙以降のプーチン政権を非合法とみなす決議採択

欧州評議会議員総会、2024年の選挙以降のプーチン政権を非合法とみなす決議採択

ウクルインフォルム
欧州評議会議員総会(PACE)は13日、ロシア現政権がプーチン露大統領の2024年の任期終了後は非合法となると主張し、また特別国際法廷の設置を強く支持する決議を採択した。

PACE議員は、報告「現行ロシア連邦大統領にとっての任期制限に対する拒否の合法性分析」と議論の後に同決議を採択した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

決議には、「議員総会は欧州評議会加盟国に対して、ウラジーミル・プーチンの現在の大統領任期が終了した後、彼と彼の政府を非合法と認定し、それらとの間で、人道的コンタクト以外のあらゆるコンタクトを制限するよう呼びかける」とするウクライナ代表団が提案した修正が加えられている。

また、決議では、プーチンが超長期にわたって維持している過剰な権力が、強力な議会や独立した司法制度、自由なメディアが不在であることと相まって、ロシア連邦を実質的な独裁政権に変えてしまっていると指摘されている。そして、政権のロシアの野党に対する残虐性やウクライナのに対する侵略戦争が、ロシアにおける権力分立システムの不在の代償がどんどん高くなっていることを物語っていると書かれている。

なお、ウクライナ代表団の主張により、1990年代後半のチェチェン戦争やモルドバ領トランスニストリア地域におけるロシアの影響、2008年の対ジョージア侵略といったロシアのその他の侵略行為についての言及も同決議に加えられた。

その他、ウクライナ代表団の修正提案を受けて、ベラルーシのルカシェンコ自称大統領について「2020年の選挙結果が承認されていないにもかかわらず、実質的に政権を維持している」とする記述が加えられた。

さらに、PACEは、決議にて、プーチン氏をはじめとするロシアの首脳陣の責任を追求する特別国際法廷の設置への支持を表明した。その際PACEは、国際刑事裁判所(ICC)に関するローマ規程の締結国は全て、プーチン氏がその国に入国した場合、2023年3月17日のICC逮捕状に従い、同氏の逮捕を義務付けられていることを喚起した。

またPACEは、プーチン氏のこれまでの大統領任期をリセットする憲法改正案に対する懸念も表明している。

クレーバ宇外相は、ソーシャルメディア「X」アカウントにて、今回の採択を歓迎するメッセージを発出した

クレーバ氏は、「PACEによるロシアを独裁と認定する強力な決議を歓迎する。20年以上にわたり、一個人の違憲な支配が国内外の犯罪をもたらした」と書き込んだ。

さらに同氏は、PACEはまた、欧州評議会全加盟国に、プーチン大統領を現在の任期後に非合法と認定することを呼びかけたことを指摘している。

なお、2022年10月13日、欧州評議会議員総会(PACE)は、ロシア現政権を「テロ政権」と宣言する決議を採択していた


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