EUはウクライナのためのガス供給確保シナリオを複数分析している=フォンデアライエン欧州委員長

EUはウクライナのためのガス供給確保シナリオを複数分析している=フォンデアライエン欧州委員長

ウクルインフォルム
現在の天然ガス価格の急騰を受けて、欧州連合(EU)側は、ウクライナの専門家とともに、今冬のウクライナへのエネルギー供給確保を含め、エネルギー市場の今後の展開シナリオを複数検討している。

フォンデアライエン欧州委員長が12日のウクライナEU首脳会談後に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

フォンデアライエン氏は、露国営ガスプロム社による供給の著しい削減を受けた天然ガス供給問題に関するウクライナの懸念を理解するとし、「それは今冬だけの問題ではなく、今後の冬にとっての問題でもある。欧州委員会は、ウクライナの専門家とともに、ウクライナにとっての然るべきガス供給確保のための複数のシナリオを現在分析している」と発言した。

また同氏は、EU側は、加盟国側からウクライナへの逆流ガス供給の能力向上に向けて、ウクライナと緊密に協力していくと指摘した。

そのほか、新しいエネルギー戦略の作成に関して、同氏は、ウクライナにとってもEUにとっても利益となる3つの重要なテーマがあるとし、1つ目は世界の現状のガス輸送マップの考慮、2つ目は逆流供給の可能性を含めたガス供給の安全確保、3つ目はガス貯蔵庫の容量問題だと発言した。

同氏はまた、戦略的観点からは、脱石炭エネルギーと被石炭燃料の発展へと投資するのが賢明だと指摘した。また、エネルギー効率を向上することもエネルギー面の独立をめぐる闘いにおいて重要だと指摘した。

ゼレンシキー大統領は、ウクライナには大型省エネ計画があるとし、「同計画は詳細に作成されたものであり、これをEUの同僚と議論していく。この計画のためにウクライナは約3000億フリヴニャ必要である」と発言した。大統領は、同計画は国家全体のネットワークの交換を想定しており、2022年には運用が始められることを期待していると述べた。

さらに大統領は、ウクライナはエネルギー面で独立しなければならず、その点で、原子力エネルギーの利用拡大も考慮に入れていると発言した。また、(ロシア発EU市場向けの)ウクライナを通過するエネルギー輸送も維持することが重要だと強調した。

また大統領は、今回の首脳会談で、独露間ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」へとEU第3エネルギーパッケージの適用可能性についても協議したと発言した。

なお、12日、キーウにて、第23回ウクライナEU首脳会談が開催された。首脳会談では、ウクライナEU連合協定の履行状況、ウクライナ国内改革の状況と支持、東部とクリミアの治安情勢、エネルギー安全保障などが協議された他、3本の協定に署名がされ、また共同声明が採択された。


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