NATO事務総長、ウクライナ周辺のロシア軍集結にコメント

NATO事務総長、ウクライナ周辺のロシア軍集結にコメント

ウクルインフォルム
ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は、同機構はロシア軍がウクライナ国境付近や占領下クリミアに部隊を著しく集結させていることを見ていることを明確に伝えており、ロシアに対して情勢激化を止め、緊張を下げるよう要請していると発言した。

19日、ストルテンベルグNATO事務総長が、ベルリンでドイツ大西洋協会が主催したセミナー「NATO関連議論2021」の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ストルテンベルグ氏は、「私は今、インテリジェンスの問題には深く立ち入らないが、しかし、指摘したいことは、私たちはウクライナ周辺の状況の展開を注意深くフォローしている、ということだ。私たちは、それをロシアにとっても非常に明確にしてきた。私たちは、ウクライナ国境の近くや、クリミア、被占領下ウクライナ領でもロシアの著しい軍の集結を見ている。私たちは、軍の通常とは異なる集結を目にしている。そして、私たちは、彼ら(ロシア)がそのような軍のタイプを、これまでもジョージアやウクライナという他国への介入や、領土奪取のために利用してきたことを知っている。(中略)私たちは、ロシアに対して、自らの行動を透明にし、情勢を沈静化し、緊張を下げるよう呼びかけてきた」と発言した。

また同氏は、特に2014年以降、そのようなロシアの行動は長年の傾向の一部となっていると述べ、ロシアは他国に侵攻し、他国の内政に干渉し、新しい核兵器システムを含めた自国軍能力発展に著しいリソースを割いてきたと指摘した。

同氏は、「私たちは、ロシアが能力だけでなく、隣国、ウクライナに対してや、ウクライナ領であるクリミアにおいてや、ジョージアに対して、力を行使する願望を有しているのを見てきた。(中略)彼ら(ロシア)は、モルドバにおいて、いまだに同国政府の意思に反する形で、自国軍を維持している。つまり、それは傾向の一部なのであり、NATOはそれに対して返答をしたのだ。(NATOは)部分的に、ウクライナに対して、政治的、軍事的サポートを提供しており、それには軍のトレーニングや、能力構築支援も含まれる。同盟国は、そのような努力を増している。第二に、私たちはそこで起きていることに対して注意深く監視を行っている」と発言した。

さらに同氏は、ロシアによる2014年の対ウクライナ侵略の後、そのようなロシアの行為への直接的な返答として、NATOは、冷戦終結以降で最大となる集団防衛能力の強化を行ったと指摘した。2016年のNATOのワルシャワ首脳会談の決定として、NATOの東方であるバルト諸国やポーランドに、カナダ、英国、米国、ドイツが率いる多国籍戦闘群を展開したことを喚起し、また同盟国は、NATO即応部隊をそれまでの3倍となる兵力4万5000人に増加、さらに防衛支出を増やし、黒海・バルト海地域の空・海のパトロールを始めるなど、さまざまな重要な方策を実施してきたという。

その上で同氏は、これらの対応につき、「それは、私たちは、NATOの全ての同盟国を防衛し、守る準備があるという、ロシアや他のあらゆる潜在的な対立者に対する明確なメッセージなのだ」と強調した。


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