米国の支持はオルバーン・ハンガリー首相の立場強化を保証しない=ウクライナ専門家
ヴェセロウシキー国家戦略研究所所長顧問がウクルインフォルムにコメントした。
ヴェセロウシキー氏は、「ヴァンス氏の訪問が選挙におけるオルバーン氏の政党の勝機に影響するかどうかを述べるのは難しい。なぜなら、2つの点を考慮する必要があるからだ。1つ目は、前回の選挙と比較して(ハンガリー)国内におけるオルバーン氏の支持率が全体的に低下していること。2つ目は、現在、米国が世界における権威を著しく失っていることだ」と述べた。
同氏はまた、米国が現在イランに対して行っている戦争が、ハンガリー国民の間に「現在の米国とは一体何なのかという一様ではない見方」を生み出していると指摘した。
その際同氏は、それはイランが「善」であるとか、同国が正しい政策を行っているとか、核兵器保有を目指して、近隣諸国や世界に危険を及ぼしていない、ということを意味するわけではないと指摘した。同氏はそして、「それは議論の余地のない、自明のことだ。しかし、いかなる者であっても、良くない手段で良い目的を達成することは許されないのであり、それをこそ現在米国が行っているのだ。そのため、ヴァンス氏の訪問が逆効果を引き起こさないかどうかさえ、不明なわけだ。ハンガリー人は、トランプ氏は『私たちの指導者』(編集注:オルバーン氏)を『持ち上げる』ために特使を送ってきたが、そこには何か裏があるのだろう、と言うかもしれない」と指摘した。
ウクルインフォルムの記者が、トランプ氏はなぜ訪問のためにヴァンス副大統領を選んだのかと尋ねると、ヴェセロウシキー氏は、ルビオ米国務長官が2月中旬のミュンヘン安全保障会議の後にハンガリーを訪問したことを喚起した。
同氏は、トランプ氏が、オルバーン氏が「類いまれな人物であり、米国流の民主主義のための真の闘士だ」と伝える、政権寄りメディアによる支援や、ルビオ氏や今回のヴァンス氏といった高官の訪問といった、「可能な限りのあらゆる手段」をオルバーン政権支持のために投じていると指摘した。また同氏は、状況が違えば、トランプ氏自身がブダペストを訪問していた可能性もあったであろうとの見方を示した。
ヴェセロウシキー氏は加えて、米国によるオルバーン氏の支援は、欧州の分断を深めようという意図的な試みだという意見に同意した。同氏はその際、米国は自国の立場を強化しながら、欧州連合(EU)の内部対立を激化させ、EU内の共通路線に反対する特定の首脳や国を支持することを通じてEUを弱体化させ、市場において米国にとっての追加的な機会を得ようとしている可能性があると指摘した。
同時に同氏は、米国の世界における主要な競合相手は中国であってEUではないのであり、そのような論理は誤りだと強調した。同氏はその際、欧州と米国の経済は相互に結びついており、双方はシステム上のライバルではないと説明した。
その他同氏は、トランプ氏が欧州を分断することで意図的にロシアを強化しようとしているという推測を否定し、それはむしろ副次的な影響であろうと指摘した。その際同氏は、「しかし、(トランプ)現大統領の頭の中には、弱い欧州がワシントンにとってプラスであるという考えが、どういうわけか生じてしまっている。それは完全に誤りである」と強調した。
これに先立ち、7日、ヴァンス米大統領が12日に議会選挙を迎えるハンガリーの首都ブダペストを訪問し、オルバーン首相への選挙キャンペーンへの支持を表明していた。