イェルマーク氏の辞任だけではなくシステム全体の刷新が必要=ウクライナ議会与党議員

イェルマーク氏の辞任だけではなくシステム全体の刷新が必要=ウクライナ議会与党議員

ウクルインフォルム
ウクライナのポトゥライェウ最高会議(国会)与党会派「人民奉仕者党」議員は29日、ゼレンシキー大統領がイェルマーク氏を大統領府長官職から解任したのは正しいが、それは単なる第一歩に過ぎず、権力システム全体の根本的な刷新が必要だと指摘した。

ポトゥライェウ議員(人道及び情報政策委員会委員長)がウクルインフォルムにコメントした。

ポトゥライェウ氏は、「私は、イェルマーク氏の辞任が、この状況において大統領にとって唯一正しい決定であったと本当に思っている。(中略)与党『人民奉仕者党』会派はこの解任を支持しており、当然ながら全員が大統領の味方である。私もこの決定を全面的に歓迎している」と述べた。

同氏は同時に、米国側との緊張した協議が続くこの時期に、イェルマーク氏の辞任が「もちろん、最高の影響を与えるということはないだろう」とも指摘した。

同氏はその際、「私たちが最近目にしたことは全て、イェルマーク氏が率いた代表団が、私たちの国民・国家の利益に反する行動は一切取らなかったことを示していた。私たちが目にし、聞き、読んだことから判断するに、彼らは一貫して強硬な親ウクライナの立場を取っていた」と述べた。

そして同氏は、大統領は、人事について決定する際、一種の天秤と向き合うことになったと指摘した。同氏はその際、「一方では、しばらくの間、これらの協議において、私たちにとってより困難になる可能性があるというリスクが存在する。他方の天秤には、はるかに深刻なリスクがある。それは、私たちのパートナーたち、欧州諸国、米国、その他の国々からの信頼の喪失、ウクライナ社会の信頼の喪失、国内社会・政治的危機の深刻化である。そのため、後者の天秤が優勢となり、大統領がそのような人事決定を下したというのは、全くもって明白なことだ」と説明した。

同時に、同氏は、ゼレンシキー大統領が表明した政権の刷新に向けた方針は継続されるべきだとの見方を示した。その際同氏は、大統領が28日の動画スピーチで述べたことの多くのことは、与党会派の一部議員が自分たちの共同声明の中で提案していたと喚起した。「私たちは、個人的なレベルでも、管理システムのレベルでも、システムの刷新、システムの再起動が必要だと直接的に指摘した。そして、その点に達したのだ」と強調した。

同氏はまた、大統領府・政府・議会の三者間関係システムの抜本的かつ根本的な刷新の重要性を強調した。そして同氏は、「刷新は包括的に行われる必要がある。なぜなら、問題は個人にあるのではないからだ。このシステムは、たとえ明日、仮に『聖人』のような人物が大統領府長官のポストに就いたとしても、問題は人だけにあるのではなく、システムそのものにあるため、しばらくするとその人物が不誠実な人物に変わってしまうリスクが存在しているのだ」と主張した。

これに先立ち、28日朝、ウクライナの政権高官の汚職犯罪捜査・訴追に特化した機関NABUとSAPが、ゼレンシキー宇大統領の側近である、アンドリー・イェルマーク大統領府長官に対する捜索活動を行っていると公表していた。

ゼレンシキー大統領は同日、イェルマーク大統領府長官を解任する大統領令に署名していた


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