【スキタイ金細工裁判】最高裁での露の逆転勝訴の可能性は「わずか」=宇司法相

【スキタイ金細工裁判】最高裁での露の逆転勝訴の可能性は「わずか」=宇司法相

ウクルインフォルム
デニス・マリューシカ・ウクライナ司法相は、2014年のロシア連邦によるクリミア占領以前にオランダの特別展に貸し出されていたクリミア博物館所蔵のスキタイ民族金細工の返還先を巡る裁判にて、26日にアムステルダム控訴裁判所がウクライナへの返還を命じる判決を下した件につき、ロシア側がオランダ最高裁判所に上告した場合、本件解決にはさらに1年から1年半かかるとの見通しを示した。

27日、マリューシカ司法相が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

マリューシカ氏は、「確かに彼ら(編集注:ロシア側)は完敗した。彼らには、最高裁判所にて同判決につき上告するための期間が3か月ある。その場合、スキタイの黄金の返還手続きは、さらにおよそ1年から1年半先延ばしとなる」と発言した。

マリューシカ氏はまた、オランダ最高裁判所でのロシア側の逆転勝訴の可能性はわずかであることから、自身は上告を恐れていないと述べた。同時に、本件に関してウクライナ側の利益を示すため、司法面でのサポートをしかるべく行っていくと発言した。

これに先立ち、オランダのアムステルダム控訴裁判所は26日、2014年のロシア連邦によるクリミア占領開始以前に、クリミアの博物館の所蔵品のスキタイ民族の金細工がオランダにおける特別展にて展示され、占領開始後の返還先を巡って争われていた裁判につき、展示品をウクライナ政府の支配が及ぶ領域へと返還することを命じる判決を下していた

同時に、クリミアの占領下にある4つの博物館(タウリダ中央博物館、ケルチ歴史文化保護区、バフチサライ歴史文化保護区、ヘルソネス・タウリダ国立保護区)は、オランダ・ハーグの最高裁へと同判決につき上告する権利がある。

2016年12月14日、アムステルダム地区裁判所は、「クリミア 黒海の金の島(スキタイの黄金)」展でクリミアの博物館の所蔵品から持ち出されていた展示品をウクライナへと返還するよう命令する判決を下していた。同判決は、文化遺産は一時的展示のために貸し出した主権国家へ戻すことを定めたユネスコの条約に基づいて下されていた。

その後、2017年3月28日、アムステルダム控訴裁判所がクリミアの博物館代表者による控訴申請を受け取り、2021年4月22日、同控訴裁判所にて、最終討論が行われていた。

オランダ・アムステルダムの博物館におけるスキタイの黄金展は、ロシアによるクリミアの占領前に行われていたもの。現在、スキタイの金細工は、アムステルダムのアラード・ピアソン博物館にて保管されている。


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