国際海洋裁判所、露に対しウクライナ海軍軍人の解放を義務付ける判決

国際海洋裁判所、露に対しウクライナ海軍軍人の解放を義務付ける判決

ウクルインフォルム
25日、国際海洋裁判所(ITLOS)は、ロシア連邦に対して、昨年11月に同国が拿捕したウクライナ艦船3隻と、ウクライナ海軍軍人24名を解放することを義務付ける判決を下した。

ITLOSのパク・チジン・ヒョン裁判長が判決を言い渡した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

パク裁判長は、「ITLOSは、次の方策をとることを決定した。ロシア連邦は、ウクライナ艦船『ベルジャンシク』、『ニコポリ』、『ヤニ・カプ』を速やかに解放し、この3隻をウクライナに返還しなければならない。また、同国は、24名の海軍軍人を速やかに解放し、彼らをウクライナに帰国させねばならない」と発言した。

判決ではまた、ロシアとウクライナの両国は、情勢激化に繋がり得る行動を控えなばならないことが言い渡された。

また同判決では、今回採択された要求は、人道的観点等から、緊急の性格を帯びるものであると説明された。

さらに、両国は、2019年6月25日までに今回の決定の履行に関する報告を提出しなければならないことが言い渡された。さらに、裁判長が、必要ならば、本件履行の追加情報の提出を要求する権利を有すことも伝えられた。

加えて、今回の判決では、2018年11月25日の出来事の一連の流れを分析した結果、本件は軍事行動というよりはむしろ「治安上の行動」に該当すると言える根拠があると指摘されており、ITLOSは、本件がITLOSの管轄ではないとするロシア側の主張を棄却し、本件がITLOSの扱う問題であることを認めた。

また、(5月10日の)口頭弁論と同日の判決言い渡しの際にロシア側代表が不在であったことは法的規範に違反するものではないとし、そのため、判決にとっての障害でないことが説明された。

同時に、同判決では、ITLOSは、ロシアに対して、拘束されている24名のウクライナ海軍軍人に関する刑事捜査を停止すること、彼らに関する新たな捜査を開始することを控えることを要求することを必要とはみなさないことが指摘されている。

全ての判決は、賛成19、反対1で採択された。反対したのは、ロシア人のコロドキン裁判官であった。

また、今回の判決を受け、本件にてウクライナ側代表を務めていたオレーナ・ゼルカーリ・ウクライナ外務次官は、フェイスブックにて「ITLOSは、速やかにウクライナの艦船と24名の海軍軍人を解放し、ウクライナへ戻すことをロシアに義務付ける判決を下した。ITLOSの命令は、ロシアにとって、国際法に違反して無罰で居られることはない、ということを示す明確なシグナルである」と述べた。ゼルカーリ外務次官は、ロシアによるウクライナ艦船拿捕と海軍軍人の拘束は、国連海洋法条約(UNCLOS)と慣習法による、艦船が有する免責に対する著しい違反であると説明した。

ゼルカーリ外務次官は、「私たちは、ロシアが速やかかつ完全にITLOSの命令を履行することを期待する。類似のケースとして、アークティック・サンライズ号事件の案件を喚起する。その際、ロシアは、同様に裁判には参加しなかったが、判決後、速やかに乗員を解放した」と説明していた(編集注:アークティック・サンライズ号事件(2013年)とは、今回同様に海洋法条約にもとづく仲裁裁判所。その際、ロシアによるオランダ籍船の拿捕と船員の拘留の違法性が問題になり、オランダが解放しろと求め、それに対して仲裁裁判所が、ロシアは海洋法条約に違反しているから期日までに船舶と乗組員を解放せよという裁定を下した。この時、ロシアはその裁判所の決定には従わなかったが、期日後に、最終的には船舶と乗組員を全員解放している)。

本件は、2018年11月25日、ロシア国境警備隊がケルチ海峡起きにて、ウクライナ軍艦船3隻を砲撃、拿捕、乗員24名を拘束した事件に関するITLOSの判決である。

乗員24名は、被占領下クリミアの裁判所により、あたかも「ロシア国境を違法に越えた」として逮捕され、現在はモスクワにて拘留されている。

2019年1月24日、欧州評議会議員総会は、ロシアに対し、同国がケルチ海峡沖で拘束したウクライナ海軍軍人を「捕虜の待遇に関するジュネーヴ条約」にのっとり捕虜として扱うことを正式に要求した。

ウクライナは、その後、ITLOSに対して、ロシアに対して艦船・乗員の解放を義務付けること等を目的とする裁判を開始していた


Let’s get started read our news at facebook messenger > > > Click here for subscribe

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用は検索システムに対してオープンである一方、ukrinform.jpへのハイパーリンクは第一段落より上部にすることを義務付けています。加えて、外国マスメディアの報道の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びキャリー元マスメディアのウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。オフライン・メディア、モバイル・アプリ、スマートTVでの引用・使用は、ウクルインフォルムからの書面上の許可を受け取った場合のみ認められます。「宣伝」と「PR」の印のついた記事、また、「発表」のページにある記事は、広告権にもとづいて発表されたものであり、その内容に関する責任は、宣伝主体が負っています。

© 2015-2020 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-