欧州評議会議員総会、露が拘束するウクライナ海軍軍人を捕虜と認める決議を採択

欧州評議会議員総会、露が拘束するウクライナ海軍軍人を捕虜と認める決議を採択

ウクルインフォルム
欧州評議会議員総会(PACE)は、ロシアに対し、同国がケルチ海峡沖で拘束したウクライナ海軍軍人を「捕虜の待遇に関するジュネーヴ条約」にのっとり捕虜として扱うことを正式に要求した。

24日にPACEが採択した「アゾフ海・ケルチ海峡周辺の緊張激化と欧州安全保障への脅威」決議に書かれている。ウクルインフォルムのストラスブール特派員が伝えた。

同決議は、103名の議員が賛成、16名が保留、3名が反対した。

これにより、同決議は、ケルチ海峡沖で拘束されたウクライナ海軍軍人の地位を正式に捕虜と認める最初の国際文書となる。

また、同決議は、ロシアに対してこれら捕虜の速やかな解放を呼びかけている。決議本文には、「PACEは、ロシア連邦に対し、ジュネーヴ条約等の国際人道法の関連項目にのっとり、速やかにウクライナ人捕虜を解放し、必要な医療措置をほどこし、法的・領事的支援を保障するよう呼びかける」と書かれている。

また、PACEは、ロシアに対して、アゾフ海とケルチ海峡の自由な航海を保障するよう呼びかけている。

PACEは、昨年11月25日にウクライナの艦船がロシアにだ捕されて以降、アゾフ海とケルチ海峡において、ロシアとウクライナの間の緊張が高まっていることについて、深い懸念を表明した。

その上で、PACEは、「ロシア連邦がウクライナ艦船と乗員に対し、武力を行使したことを非難する」と決議にて強調した。

またPACEは、ロシアとウクライナ双方に対して、アゾフ海・ケルチ海峡に関する協定を遵守すること、また、両国間の係争、紛争の緊張激化を招き、地域の安全を損なう恐れのある行動を控えることを呼びかけた。

決議には、ロシアがケルチ海峡に橋を建設したこと、また同国がアゾフ海へ移動するウクライナや第3国の船舶に対して選択的に検査を行っていることにつき、違法であり、ウクライナの主権への侵害であるとして、懸念が表明されている。

PACEは、欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)のアゾフ海地域へとマンデートを拡大するという欧州議会の提案を支持した。

また、決議には、ケルチ海峡の航行の自由を監視する第三国要員を派遣するというドイツとフランスのイニシアティブへの支持が表明されている。

PACEは、過去に採択されたロシアの対ウクライナ侵略の政治的悪影響に関する複数決議に引き続きコミットしていること、また、ウクライナの主権・領土一体性への支持を改めて確認した。

なお、捕虜の待遇に関するジュネーヴ条約(第3条約)とは、1949年8月12日に署名された条約を指しており、捕虜の定義や、捕虜の保護を定めるものである。日本は、1953年に加入している。


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