キーウで汚職対策機関権限縮小法に反対する市民の抗議集会5日目開催
26日、キーウ中心部のイヴァン・フランコ記念劇場前の広場で、最高会議(国会)が22日に採択し、ゼレンシキー宇大統領が署名した汚職対策2機関の権限を縮小する法律に反対する抗議集会が開催された。この集会は同法の採択から5日間連続での開催となる。
ウクルインフォルムの記者が伝えた。
同日の抗議には、約200人が劇場前の広場に集まり、活動家たちが開いた公開討論に参加していた。
主催者たちは、「私たちは今日公開討論を開いたが、それは、汚職対策機関の活動というテーマをよりよく理解し、国家汚職対策局(NABU)や特別汚職対策検察(SAP)とは何なのか、どのように活動しているのか、両機関が独立していることがどうして重要なのかを人々により詳しく説明するためだ」と発言した。
報道機関「グルント」の評論委員のオレクサンドル・ノテウシキー氏やポッドキャスト番組「ポプラヴァ」創設者であるジャーナリストのオレフ・ノヴィコウ氏が議論に参加していた。
これに先立ち最高会議は22日、NABUとSAPの権限を縮小する法律を採択していた。
同採択後、クリヴォノスNABU局長は、ゼレンシキー大統領に対して、同法が発効すれば「2つの独立機関、NABUとSAPは、事実上、完全に依存状態に置かれてしまう」ため、同法に署名しないように呼びかけていた。
同日、ゼレンシキー大統領は、同法に署名した。
キーウなどウクライナ各地では、連日最高会議が採択した汚職対策機関の権限縮小を定める法律に反対する市民が抗議集会を開催し、ゼレンシキー大統領に同法案への拒否権を発動するよう要求している。
また、一部の最高会議議員は、同法の審査について憲法裁判所に申し立てをするために、議員の署名集めを行うと発表している。
23日、NABUとSAPは、前日採択された両機関権限制限法により、両機関の独立が著しく制限されると表明していた。
24日、ゼレンシキー大統領は、最高会議に両機関の権限を回復し、独立を確保する新しい法案第13533を提出。NABUとSAPは同日、ゼレンシキー大統領が提出した法案第13533は両機関の独立性のあらゆる保証を回復するものだと表明した。