EU大使、ウクライナのエネルギー分野大規模汚職犯罪摘発にコメント

欧州連合(EU)のマテルノヴァ駐ウクライナ大使は13日、ウクライナ国営原子力発電公社「エネルホアトム」関連の大規模汚職犯罪の摘発とその後のウクライナ政権の迅速な対応は、ウクライナの独立した汚職対策機関が機能していること、また政権高官の間での汚職が容認されていないことを示しているとコメントした。

マテルノヴァEU大使がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

マテルノヴァ氏は、多くの人々が自身に、政権高官が関わる大規模な汚職スキャンダルについて尋ねていると指摘し、10日に汚職対策機関の国家汚職対策局(NABU)と特別汚職対策検察庁(SAP)が、国営企業「エネルホアトム」における大規模な汚職スキームを摘発したことを喚起した。

そして同氏は、「重要なことは、捜査が政権の支援を受けて続いていることだ。これは、ウクライナの独立した機関が機能しており、汚職が高官の間でさえも不処罰のままにはならないという強力なシグナルだ。特に、非常に多くのウクライナ人が多大な停電や屋内の寒さに苦しんでいる時にはだ」と強調した。

その際同氏は、カラスEU外務・安全保障政策担当上級代表による、「エネルギー分野でのスキャンダルは非常に深刻であり、発生したタイミングは極めて遺憾だ」とのカナダでのG7外相会合の会場での言葉を引用した。

同氏はそして、汚職は多くの国に存在すると述べ、「それは社会を内側から蝕む癌のようなものだ」と強調した。同時に同氏は、「重要なのは、政権がどれだけ迅速かつ断固として対応するかだ。現在までのウクライナの反応は、覚悟を示している」と指摘した。

さらに同氏は、汚職対策構造の独立性を維持することが、ウクライナのEU加盟への道のりにとって極めて重要だと強調した。同氏はその際、「それはまた、ウクライナが汚職との闘いに真剣であることを証明するための鍵でもある。そうして初めて、国民と(編集注:国際)パートナーの信頼を維持できる。そうして初めて、真の復興が可能になるのだ」と訴えた。

これに先立ち、10日、ウクライナの政権高官の汚職犯罪に特化した捜査機関「国家汚職対策局」(NABU)の捜査官が、ビジネスマンでゼレンシキー宇大統領がかつて所属していた「第95街区」のスタジオ共同所有者であるティムール・ミンジチ氏と、以前エネルギー相を務めていたヘルマン・ハルシチェンコ司法相の家宅捜索を実施していた

また、NABUは、11日、エネルギー分野における汚職事件の捜査の一環として、5人を拘束し、7人に容疑を通知したと公表した

汚職犯罪調査報道プロジェクト「スヘーミ」によれば、この7人の容疑者はティムール・ミンジチ(音声記録上のコードネームは「カルルソン」、ゼレンシキー宇大統領の元ビジネスパートナー)、イーホル・ミロニューク(同「ロケート」、元エネルギー相顧問)、ドミトロー・バソヴァ(同「テノール」、原子力発電公社「エネルホアトム」安全担当執行役員)、オレクサンドル・ツケルマン(同「シュハルメン」)、イーホル・フルセンコ(同「リョーシク」)、レーシャ・ウスティメンコ、リュドミラ・ゾリナ。

ウクライナ閣僚会議(内閣)は12日、汚職犯罪事件の捜査で家宅捜索を受けたヘルマン・ハルシチェンコ司法相の職務を停止している

ゼレンシキー宇大統領は12日、このエネルギー部門の大規模汚職犯罪摘発に関連して、ヘルマン・ハルシチェンコ司法相とスヴィトラーナ・フリンチューク・エネルギー相は辞任すべきだと発言している

現時点で、拘束された4名の勾留が決定している。同時に、国境警備庁の情報では、ミンジチ容疑者とツケルマン容疑者は、家宅捜索の行われる前にウクライナから出国したことが判明している。ゼレンシキー大統領は13日、ミンジチ容疑者とツケルマン容疑者に対して制裁を発動する国家安全保障国防会議(NSDC)の決定を発効させている