活動家解放求め大統領府前で抗議 建物に落書き、扉を破壊 警察捜査へ
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ウクルインフォルム
20日夜、キーウ(キエフ)市内大統領府前にて、活動家セルヒー・ステルネンコ氏に対する有罪判決を不当とみなす活動家による抗議運動が開催された。抗議者は、大統領府の建物に向けて花火や爆竹を投げたり、壁に落書きをしたりした他、入り口の扉を破壊す者も現れた。
ウクルインフォルムの記者が現場から伝えた。
活動家たちは、「アヴァコウ(内務相)は辞任だ」「ウクライナに栄光を、英雄たちに栄光を」「ステルネンコに自由を、皆に自由を」「政治囚に自由を」などと叫んだ。
抗議主催者たちは、「私たちは、憲法の保証者(編集注:大統領)に自由の権利を要求するために来たのだ」と主張した。
抗議者たちは、大統領府の看板を燃やそうとしたり、扉を破壊し、大統領府内部に花火を投げ入れたりした。
20日の大統領府前抗議の様子 写真:ヴォロディーミル・タラソウ/ウクルインフォルム
抗議現場には、国家警護隊隊員が待機していたが、抗議には介入していなかった。
抗議終了後、キーウ市警察報道課は、最も過激な参加者1名を拘束し、暴動の刑事捜査を開始したと発表した。
大統領府は、21日、フェイスブック・アカウントにて、前日の抗議による大統領府の建物に生じた被害予想額は約200万フリヴニャとなると発表した。
抗議集会翌日の大統領府前の様子 写真:イリーナ・オレシュコ/ウクルインフォルム
これに先立ち、2月23日、オデーサ市プリモルシキー地区裁判所が、元右派セクター・オデーサ支部代表のセルヒー・ステルネンコ氏に関する誘拐事件の裁判につき、同氏に7年3か月の禁錮と資産半分の接収という有罪判決を言い渡していた。同日、ウクライナ各地にて、同判決を不当とみなす市民による大規模な抗議集会が開催されていた。
ステルネンコ氏は、同捜査・判決を政治的動機にもとづいたものだと批判している。同氏弁護士は、速やかに控訴を行うと述べている。