キーウ市地下鉄に8つの壁画が登場

キーウ市地下鉄に8つの壁画が登場

ウクルインフォルム
18日、キーウ(キエフ)市の地下鉄駅「オソコルキ」にて、アート・プロジェクト「MoreThanUs」による8つの壁画が公開された。この壁画は、ウクライナを含めた7つの国のアーティストによって描かれたもの。

ウクルインフォルムの記者が伝えた。

プレゼンテーションに出席したビデンコ情報政策事務次官は、今回のアート・プロジェクトがウクライナの歴史や文化を伝えるものであり、ウクライナ人の団結を象徴する内容というだけでなく、観光の観点からも魅力的なストリート・アートとなっていると指摘し、ニューヨークやロンドン等から来てくれたアーティストにより制作されたと指摘した。

同プロジェクトのキュレーターである、ゲオ・レロス氏は、どの壁画もウクライナの団結を表しており、4か月間かけて制作されたものであると説明した。参加したアーティストは、オレクサンドル・ブリトツェウ(ウクライナ)、マシュー・ダウンとスピアー(ベルギー)、アポロ・トレス(ブラジル)、クラセル(スペイン)、ヤスム・ワン(スイス)、マタ・ルダ(コスタ・リカ)、BkFoxx(アメリカ)の8名。

どの壁画も、ウクライナと関係のあるストーリーが題材となっている。ブラジルのアーティスト、アポロ・トレスの描いた壁画は、マイダン革命の際に、警察の前で抗議者がピアノを弾いた際の絵を描き、対立の両側の人たちの間に流れる団結の音楽をイメージしている。

スペインのクラセル氏の作品「mother land」は、絶滅危惧種指定されているウクライナ西部のクマと東部のコルサク・キツネを描いており、それぞれの動物の体には西部リヴィウの市庁舎と、東部ドネツィクの空港が描かれており、その動物たちの間にはウクライナの国章の形をした道標が立っている。

ベルギーのスピアー氏の作品の名前は、「知識とは、財産である」。描かれたのは、反テロ作戦の英雄であり、教師であるヴォロディーミル・ドノス氏。2014年、ドノス氏の所属する大隊が、激しい戦いのあったドネツィク州イロヴァイシクの付近で敵の攻撃を受け、その際ドノス氏は足に重傷を負い、森の中で5日間横たわっていた。地元の人が彼を見つけてドネツィク市の病院へ運び、そこで彼の足は切断された。その後彼は武装集団の捕虜となり、同年9月14日に捕虜交換の際に解放された。ドノス氏は、現在、生まれ故郷で教師生活に戻り、体育を教えている。このドノス氏は、18日のプレゼンテーションに招待されていた。

ニューヨークのBkFoxx氏の作品「unfinished」は、自らの破片を集める女性のイメージであり、作者によれば、自己アイデンティティに向かうウクライナを表しているとのこと。

ベルギーのマシュー・ダウン市の作品は、戦闘で破壊されたドネツィク州のアウジーウカの写真に、子どもの描く絵をあわせた作品となっており、「別のリアリティ」を表している。

ヤスム・ワン氏の作品は、南西部のカルパチア山脈とドネツィク州の石炭の採掘で発生するボタ山を描き、文化が人々を団結させることを示しているとのこと。

コスタリカのマタ・ルダ氏の作品は、伝統衣装に身を包む若いクリミア・タタール人の女性のえとなっており、過去と追放、占領と離散を象徴してるとのこと。

ウクライナのアーティスト、オレクサンドル・ブリトツェウ氏の作品は、じゅうたんを縫う若い女性の絵。じゅうたんの中心部には、ウクライナのシルエットが写っている。

キュレーターのゲオ・レロス氏は、オソコルキ駅を選んだ理由として、同駅は水漏れが少なく、壁画が損傷しにくいことを説明した。制作は、夜中、電車の通らない時間帯に4,5時間かけて行われ、アーティストは複数回ウクライナを訪れて完成させたとのこと。制作費用総額は、365万フリヴニャであると説明された。


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