
プーチン氏、ゼレンシキー宇大統領との会談への「用意がある」と述べるも、和平合意署名は否定
モスクワタイムズが報じた。
プーチン氏は、サンクトペテルブルク経済フォーラムの一環として開催された国際情報機関幹部との会合にて、「私は誰とでも、ゼレンシキー氏とも会う用意がある。問題はそこではない。もしウクライナ国家が誰かに交渉を任せるなら、どうぞ、それがゼレンシキー氏であっても良い」と発言した。
その際、プーチン氏は、ゼレンシキー氏の大統領職は「非合法」だとするロシアのプロパガンダ主張を根拠に、彼と和平協定には署名できないという再び述べた。
同氏はまた、ゼレンシキーとの会談が可能なのは交渉の「最終段階」だとし、「際限なく座って何かを分けるのでなく、終止符を打つため」に行い得ると述べた。その際同氏は、「しかし、終止符は打たれねばならず、署名は合法的な政権によってなされるべきだ。そうでなければ、次の人物が来たら、全てをごみ箱に捨ててしまうだろう。しかし、それではいけない。私たちは真剣な問題を解決しているのだ」と発言した。
同氏は再び、ウクライナの戒厳令下では最高会議の権限のみが延長されるとする自らの主張を繰り返した。さらに同氏は、ウクライナは憲法上、大統領・議会共和制であり、「これはすべての政権機関が大統領によって形成されることを意味する(編集注:ママ)」と述べつつ、もし大統領が合法でなければ、「権力システム全体が非合法になる(編集注:ママ)」と訴えた。同時に同氏は、その場合ロシア政権が潜在的な和平合意に誰と署名するつもりなのかについては言及しなかった。
なおプーチン氏は以前、ウクライナ側で和平合意に署名できるのはステファンチューク宇最高会議議長だと主張していた。
その他、BBCロシア語版は、プーチン氏がロシアは「できるだけ早く戦争を終わらせたい、そして、もし合意できれば平和的な方法で終わらせたい」と述べたと報じている。
さらに同氏は、ロシアはウクライナの都市の居住区を攻撃しておらず、軍事産業複合体のみを攻撃していると主張したという。
加えて、同氏は、和平交渉について、ロシア代表団代表のウラジーミル・メジンスキー氏によれば、6月22日以降にウクライナ側との新たな会談の開催につき調整しようとしていると述べた。
また、プーチン氏は再び、「私たち(ロシア)はウクライナで軍事行動を開始したのではなく、それを終わらせようとしているのだ」と主張した。