
ゼレンシキー宇大統領、トランプ米大統領と電話会談 部分的停戦に同意
ゼレンシキー大統領がXアカウントにて報告した。
ゼレンシキー氏は、「両国のチームに対して部分的停戦の実現と拡大に関する技術的を解決するよう指示を出した。ウクライナと米国のチームは、和平への行動の調整作業を継続するために近日中にサウジアラビアで会う準備がある。私たちは、補佐官と代表者に、その作業をできるだけ早く実行することを指示した。私たちは、私たちの補佐官・代表者である、ルビオ氏、ウォルツ氏、ケロッグ氏、イェルマーク氏、シビハ氏、ウメロウ氏、パリサ氏の優れた作業に言及した。今後の会談時に、両チームは、永続的な平和と安全の保証への道のりを進むために必要な全ての側面を調整することができる」と発言した。
また同氏は、ウクライナは、包括的和平合意の準備のための可能性への最初の一歩として、エネルギーインフラとその他の民間インフラへの攻撃停止に同意すると強調した。さらに同氏は、ジッダにおいてウクライナは、前線全域での無条件停戦にも同意したことを喚起した。
同氏はその際、「エネルギーインフラとその他民間インフラへの攻撃停止は、完全な戦争終結への最初の一歩の1つになり得る。私はその措置を指示下し、ウクライナは、私たちがそれを実現する準備があることを認めた。私たちのチームはジッダにてその措置を協議した。米国側はまた、前線全域での無条件停戦を提案し、ウクライナはその提案も受け入れた。私たちは、それ(編集注:無条件停戦)が生じるように今後も作業していく。私たちは、そのような措置は、停戦時の包括的和平合意の準備のための可能性を創出するために必要だと思っている」と発言した。
さらに同氏は、今回の会談時にトランプ氏が前日のロシアのプーチン氏とのやり取りの詳細と両者が話し合った重要な論点を共有したと伝えた。
同氏はまた、トランプ氏に対して、前線の状況とロシアの攻撃の被害に関する更新された情報を提供した。
その他同氏は、「私たちはクルスク州の情勢についても話し、捕虜の解放とロシア軍人に捕まったウクライナ児童の帰還の問題についても提起した。さらに、ウクライナの防空の状態と、人々の命を守るためのその強化の可能性についても協議した」と指摘した。
同氏は、トランプ大統領と米国民に対して支援につき謝意を伝えた。
そして同氏は、「私は、ウクライナ人が平和を望んでいることを強調した。だからこそウクライナは無条件停戦の提案を受け入れたのだ。私は、トランプ大統領の力による平和のコンセプトの重要性を強調した。私たちは、ハイレベルやチームを通じた連絡を恒常的に維持することで同意した」と書き込んだ。
同氏は、トランプ氏とのやり取りは「肯定的で、非常に中身があり、率直なもの」だったと形容した。
そして同氏は、「私たちは、ウクライナと米国は、戦争を真に終結させ、永続的な平和を実現するために、共同作業を続けなければならない。私たちは、米国とトランプ大統領と一緒に、米国のリーダーシップのおかげで、今年にも永続的な平和を実現することが可能だ」と発言した。
トランプ米大統領は、トゥルースソーシャル・アカウントにて、ゼレンシキー宇大統領との電話会談につき報告した。
トランプ氏は、「先ほどゼレンシキー宇大統領との非常に良い電話を終えたところだ。約1時間だった。話し合いの多くは、昨日のプーチン大統領と行った電話会談に基づくもので、ロシアとウクライナの両国の要望とニーズを一致させるためのものだった。私たちは、非常に順調であり、私はルビオ米国務長官とウォルツ国家安全保障担当補佐官に対して、議論された点の正確な説明を出すよう依頼するつもりだ。その声明は近々出るだろう」と書き込んだ。
ホワイトハウス広報室は、ルビオ米国務長官とウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官の共同声明の形での今回の米宇首脳電話会談の結果を公表した。
発表には、「今日トランプ大統領とゼレンシキー宇大統領は素晴らしい電話会談を行った。ゼレンシキー大統領はトランプ大統領に対して、3月11日のジッダにて、ウクライナと米国のチームの仕事が生産的なスタートとなったことにつき謝意を伝えた。両国の高官は、戦争終結に向けた前進に大きく寄与した」と書かれている。
発表によれば、ゼレンシキー大統領は、とりわけトランプ氏が一期目に供与した対戦車システム「ジャベリン」と、和平に向けた同氏の努力につき謝意を伝えた。
両首脳は、ウクライナと米国が戦争の真の終結に向けて協力し続け、トランプ大統領のリーダーシップの下で永続的な平和が実現できることに同意した。
トランプ氏は、ゼレンシキー氏に対して、ロシアのプーチン氏との会談と、協議された主要な事柄について「完全な報告」を行った。両者はクルスク州の状況を確認した他、戦況の状況に応じて両国の国防スタッフ間で情報を緊密に共有することで合意した。 ゼレンシキー氏が、民間人を守るための防空システム、特にパトリオット・ミサイル・システムの追加を求めたところ、トランプ氏は、とりわけヨーロッパで利用可能なものを見つけるために彼と協力することに同意した。
両首脳はまた、エネルギー部門に対する部分停戦にも合意した。今後数日間で、サウジアラビアにて、技術チームが会合を開き、完全停戦に向けて停戦の範囲を黒海まで広げることを協議するという。両首脳は、これが戦争の完全終結と安全保障の確保に向けた第一歩となる可能性があることに同意した。ゼレンシキー氏は、この努力におけるトランプ氏のリーダーシップに感謝し、完全停戦を受け入れる意思を改めて表明した。
トランプ氏はまた、ウクライナの電力供給と原子力発電所についても議論した。 同氏は、米国は電力と公益の専門知識を持っており、それがこれらの発電所の運用に大いに役立つ可能性があると述べた。なお発表には、「これらの発電所を米国が保有することは、そのインフラを保護し、ウクライナのエネルギー・インフラを支援する最善の方法である」と書かれている。
ゼレンシキー氏はまた、捕虜の交換を含む、人道的な問題を推し進め続けるトランプ氏に謝意を伝えた。ゼレンシキー氏は、先ほど捕虜交換が成功したことを伝え、トランプ氏のリーダーシップに謝意を伝えた。トランプ氏は、戦争中に、拉致された子供たちを含め、ウクライナから行方不明になった子供たちについてゼレンスキー氏に尋ねた。トランプ氏は、これらの子どもたちが確実に帰国できるよう、両当事者と緊密に協力することを約束した。
両者は、全ての当事者が停戦を成功させるための努力を続けなければならないことに同意した。両者は、特にルビオ国務長官、ウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官、ケロッグ特使など、両大統領の顧問や代表者の積極的な活動に言及した。両者は両チームに対し、部分的停戦の実施と拡大に関する技術的問題を進めるよう指示した。両者は、この作業を可能な限り迅速に行うよう、補佐官・代表者に指示した。さらに両者は、今後の会合で、両チームが永続的な平和と安全保障に向けて前進するために必要な全ての側面について合意できることを強調した。