ウクライナ安保会議書記、モトール・シーチ問題につき「隣人による形跡がある」とコメント

ウクライナ安保会議書記、モトール・シーチ問題につき「隣人による形跡がある」とコメント

ウクルインフォルム
ウクライナのオレクシー・ダニーロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は、航空機用エンジン製造企業「モトール・シーチ」社の中国人株主によるウクライナに対する訴訟に関する発言の際、同問題には「私たちの隣人による形跡」があると発言した。

30日、ダニーロウ氏がNSDC会合後記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ダニーロウ氏は、株主らがウクライナに対する訴訟にて賠償金の請求額を増やしたことについて、「モトール・シーチに関して言えば、私たちは、本件にはかなり落ち着いて向き合っている。(中略)NSDCの制裁があることも知っているだろう。(中略)彼らが参照している投資がどのようなものであったか、中国がどのように関わっているかを理解しなければならない」と発言し、「私たちは、本件について特に困ってはいない」と強調した。

同時に、同氏は、「現在、国外のもの含め、いくつかの報道機関が、私たちがあたかも誰かに何か罪があるかのように煽っていることについては、それは少し待たないといけない話である。それはそれほど簡単に進んでいることではない。さらに、私たちは、本件には私たちの国にあるモトール・シーチ社のエンジン製造の技術を奪うことに大きな願望を有していたある私たちの隣人による形跡があると、これまでも今も考えている」と発言した。

これに先立ち、複数の報道機関が、モトール・シーチ社の中国人株主がウクライナ政府を相手にした国際朝廷裁判所での訴訟における賠償金請求額を46億ドルまで増やしたと報じていた。

2019年12月13日、ヴヤチェスラウ・ボフスラウ・モトール・シーチ社名誉総裁が、同社の株式を中国に売却したことを認めた。中国スカイリゾン社は、その時点ですでにモトール・シーチ社の株式を50%以上獲得していた。

しかし、モトール・シーチ社の売却に関しては、米国が反対を表明。2019年8月、ジョン・ボルトン米大統領補佐官(当時)が、キーウ(キエフ)を訪問した際、「私たちは、一般的に、中国側が、とりわけ米国で行っている、不正義かつ不公正な慣習についての警告と懸念を(ウクライナ政権側に)伝えた」と述べている。ボルトン氏は、その際、懸念の理由として、軍事技術の窃取を指摘している。

2020年8月6日、ウクライナ独占禁止委員会は、モトール・シーチ社売却の国内法への合致に関する調査を行うと発表していた。

2020年9月4日、中国のモトール・シーチの株主たちは、ウクライナ司法省に対して、クレームを提出している。同文書では、35億ドル規模の損失について、ウクライナを国際調停裁判所にて提訴する意向が示されていた。

2021年1月15日、米商務省は、中国のスカイライゾン社に対して制裁を発動。ウィルバー・ロス商務長官は、その際、スカイライゾン社は中国側が主張するような民間企業ではなく、国営企業であり、中国側の「外国の軍事技術獲得・合法化の試みは、米国の国家安全保障と外政利益に重大な脅威を生み出している」と指摘、「その行為(編集注:制裁)は、スカイライゾン社と中国人民解放軍との直接のつながりに関係する輸出者への警告になるもの」と説明していた。

その後、ウクライナは、2021年1月28日、「モトール・シーチ」社への投資に関わる中国国籍のビジネスマン王靖(Wang Jing)氏と、中国に位置する3企業、英領ヴァージン諸島に位置する1企業に制裁を発動した


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