独露間新ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」は完成前に止めるべき=ヌーランド米国務次官候補
「アメリカの声」放送が報じた。
ヌーランド氏は、米上院での自らの国務次官職への就任確定に関する公聴会にて、「ウクライナにまず必要なことは、強く安定した主権国家となることであり、一般汚職を克服することである。米国は、そのために多くの努力を費やしてきた。しかし、汚職は、クレムリンがウクライナを内側から弱体化し、政府職員を買収するために利用している道具となっている。そのため、その問題の解決のために働くことは、私たちの共通の利益なのだ。(米)議会によるウクライナ・サポートは重要だ。しかし、彼ら(ウクライナ)自身が、その道を通り抜けるために、自ら一定の行動を取らねばならない」と発言した。
ヌーランド氏はまた、米国と欧州はロシア抑制の努力にて、統一戦線を敷くべきだと発言した。
同氏は、「私は、私たちはロシアによる私たちの金融市場へのアクセス遮断を含む、強力な制裁・方策パッケージを採択するという、非常に重要な行動をとったと思っている。(中略)米国は、ロシアに単独で対峙できるが、それは賢明な政策ではない。私たちは、一緒に行動する時により強くなれるのだ。メルケル独首相がプーチン氏(露大統領)にウクライナへの彼の侵略と軍集結に関して非常に強力な警告を発出したことを、私は非常に満足している。私たちは、制裁パッケージをともに作成し続けるべきだ」と発言した。
同氏は、米国は天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」建設を止めるべく、パートナーたちとあらゆることを行うべきだと強調した。同氏は、「それはドイツと欧州にとってのみ悪いプロジェクトなのではない。それは、環境や、グリーンテクノロジー発展を目指すエネルギー政策にも違反しているのだ。それは、ロシアがウクライナの国内外にて軍備を続け、ナワリヌイが死に向かっている中で、彼ら(欧州)のロシア依存を深めるものだ。私は、そのパイプラインを完成前に止めるために、私たちの有すあらゆる手段を利用すべきだと思っている。私たちは、ドイツ政府にも同様の行動を取るよう圧力をかけるべきである。私は、メルケル氏がプーチン氏へ、ウクライナにおける彼の武装に関して強力な警告を見ることができて満足している。そのプロジェクト(ノルド・ストリーム2)を止める以上に、プーチン氏に対して強力なシグナルは存在しない。私は、そのシグナルを送るべきだと考えている。同職(国務次官)就任が確定した場合、それは私の重要かつ緊急の優先課題となる」と発言した。
なお、ヌーランド氏は、米国のオバマ政権時代、尊厳革命(マイダン革命)中とその後、国務省でウクライナ問題を扱っていた人物。