憲法裁判長はロシアに共感を抱いている=大統領代表

憲法裁判長はロシアに共感を抱いている=大統領代表

ウクルインフォルム
憲法裁判所には、ロシア連邦に対して明白な共感を抱いているグループがおり、その頂点に立つのが現在の裁判長であるオレクサンドル・トゥピツィキー氏である。

3日、憲法裁判所内大統領代表を務める、与党「人民奉仕者党」のフェージル・ヴェニスラウシキー最高会議(国会)議員が最高会議演台にて発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ヴェニスラウシキー代表は、「今回のウクライナ国家に対するハイブリッド攻撃に、憲法裁判所が用いられたのは偶然であろうか。否、偶然ではない。というのも、憲法裁判所には、ロシア連邦に明白な共感を抱く裁判官グループがいるからだ。そのグループの頂点に立つのが、(トゥピツィキー)憲法裁判長である。2014年、ウクライナ憲法裁判所がクリミア自治共和国最高会議が全クリミア『住民投票実施』という決議を違憲であると判断した際に、彼(編集注:トゥピツィキー憲法裁判長)は、国際合意の観点から憲法裁判所には決議の合憲性を判断する権利はないと発言していた。更に彼は、クリミア自治共和国最高会議は何らかの非常事態の中で行動していたのであり、どうしてそのような決議を採択をしたのかを尋ねるべきだなどとも述べていた。彼はそのような考えを2014年4月14日の憲法裁判所の判決の際に表明している」と指摘した。

同代表は、現在侵略国であるロシア連邦がウクライナの国家性の基盤に対してまたしても獰猛な攻撃を仕掛けていると発言した上で、「現在の彼らの攻撃対象となっているのが、ウクライナ国民が尊厳革命(マイダン革命)の際に防衛した基本的、根本的価値である。愛国心や、秩序性である」と指摘した。

その上で同代表は、脅威に対しては適切な対応をとらなければならないと述べ、「ゼレンシキー大統領は、昨日のテレビ出演時に全くもって正しい、現時点で最も最適な道を提示した。憲法裁判所の裁判官の内、恥ずべき決定を支持したのは(15名中)11名。彼らは、速やかに辞任すべきである。それによって彼らは、ウクライナの国家性の安定、独立した主権国家としてのウクライナを維持できる。彼らが辞任しないのであれば、それは議会が行う。議会が行わなければ、街頭がそれを行う可能性がある(編集注:大きな抗議が起こるという意味)」と発言した。

同代表はまた、ロシア連邦は、最高会議議員を含め、自らの影響力を行使するためのウクライナ国内のエージェントを通じて、憲法裁判所にウクライナの欧州統合の基盤となっている、汚職対策関連法という基本的法律を違憲と認定させていると指摘した。

これに先立ち、憲法裁判所は28日、誤った資産申告の責任を定める刑法典366−1条と汚職防止法の複数条項を違憲とする判決文を公開。これを受け、国家汚職防止庁(NAPC)は、オンラインで公開されていた政権高官資産公開サイトへのアクセスを遮断した。憲法裁判所のによる27日に非公開裁判は、47名の最高会議議員が申請したもの。47名の議員の所属は、44名が親露系の「野党生活党」会派所属、2名が議員グループ「未来のため」(編集注:大富豪(オリガルヒ)コロモイシキー氏との繋がりが指摘されるグループ)所属であり、1名が無所属議員である。

ゼレンシキー大統領は29日、国家安全保障国防会議(NSDC)臨時会合を招集し、本件につき協議を行なった。その後大統領は、30日、憲法裁判所の10月27日の判決を無効化し、現行の憲法裁判所裁判官の権限停止を定める法案を最高会議(国会)に登録している。

31日、G7大使ウクライナ・サポート・グループは、「G7大使たちは、汚職対策改革を維持するとの大統領のコミットメントへ支持」したと発表している。


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