メドヴェチューク氏パートナー所有のテレビ局、露国営テレビとの中継番組の放送を発表 各政治勢力がコメント
ポロシェンコ前大統領率いる欧州連帯党は、ロシア24局がウクライナでの放送禁止対象であることを喚起した。同党広報室が伝えた。
発表には、「7月12日に予定される、ウクライナで放送が禁止されているプロパガンダ・テレビ局『ロシア24』と、メドヴェチューク氏のメディア・グループに属するウクライナのテレビ局の一つとの『中継番組』放送の発表は、ウクライナの情報安全保障全体にとっての深刻な挑戦である。欧州連帯党は、このプロジェクトは、ロシアのプロパガンダ・コンテンツのウクライナ報道機関を通じた合法化であるとみなす。本件は、ウクライナの国益、主権、領土一体性に対する真の脅威である」と書かれている。
音楽家ヴァカルチューク氏率いる声党は、フェイスブック・アカウントにおいて、侵略国との対話は、「中継番組」を通じてではなく、制裁を通じて行うべきであると発表した。
発表には、「ウクライナの親露政治家たちは、自身が所有するテレビ局を使って、『中継番組』なるもので、ロシアと『話さなければならない』と考えているようである。声党は、侵略国との対話は、『中継番組』ではなく、制裁という言語、欧州や国際社会と調整した行動でもって、対話すべきだと確信している」と書かれている。また、同党は、「それはテレビ中継ではなく、テレビ爆弾であり、国家安全保障にとっての脅威である」と指摘し、ウクライナの情報面での占領は領土の占領と同様に危険な展望を有すものだと強調した。声党はまた、国家安全保障国防会議(NSDC)、保安庁(SBU)、ゼレンシキー大統領に対して、NewsOne局所有者の行動に対して然るべき評価を下すように呼びかけた。
フロイスマン首相は、フェイスブック・アカウントにておいて、NewsOne局に対してロシア国営テレビ局との中継番組放送を止めるよう呼びかけた。
同首相は、「侵略国のプロパガンディストたちが、メドヴェチューク氏がコントロールするグループに属するウクライナのテレビ局とのテレビ中継を発表した」とし、「私は、同局の記者や幹部に対して呼びかける。東部で、私たちが誰と戦争をしているのか、誰がドンバスでウクライナ人を殺しているのか、誰がウクライナの町を破壊し、クリミアを占領したのか、思い出して欲しい。思い出し、そのようなプロジェクトを拒否して欲しい。敵に踊らされてはならない!」と書き込んだ。
一方、8日、NewsOne局は、公式ウェブサイトにおいて、本件について声明を発出し、同中継番組はウクライナとロシアの一般人の間の対話であると主張した。
声明には、「クリミアとドンバスはウクライナである。これまでもこれからも。政治家の試みは全て、戦争をテーマにした自らの政治的エゴを高め、社会の対立に繋がっている。今回はそのようにはいかない。ウクライナ人は、大統領選挙で、表現の自由を制限することを断固として拒否したのだ」と強調されており、今回の番組のアイデアは「ウクライナとロシアの普通の人々の間の中継だ」と主張した。また同声明には、「現在ウクライナでは70%近くの人々が、ロシアとの直接政治対話を待ち望んでいる」と主張した。