露裁判所、ウクライナ人政治囚フリーブ氏に懲役6年判決 同氏はハンガー・ストライキ開始を宣言
22日、ウクライナのフロマツィケ通信が報じた。
裁判官は、同氏に対するテロリズムの容疑を認め「パウロ・フリーブ氏を有罪とし、一般収容所における6年間の懲役刑を定める」と発言した。
フリーブ氏は、この判決の後、「私の元には、医者も、デニーソヴァ氏(編集注:ウクライナのオンブズマン)も面会が認められなかったし、そもそも現在行われていることに関連し、私は、ハンガーストライキを宣言する」と発言した。
これに先立ち、21日の公判時、フリーブ氏は「初めて自らの言葉を言わせてもらう機会が生じた。この最後の発言で、本当は何が起きたのか、ようやく言うことができる」と発言を始め、自らの罪を認めないとし、ロシア連邦保安庁(FSB)は「ギャングであり、殺人者集団である」と延べていた。また、同氏が拘束されたベラルーシについて「本当は危険な国だということを、(自身が拘束されるまで)誰も考えていなかった」と指摘した。
フリーブ氏は、自身以外の拘束されるウクライナ人達に関し、「真実と良心のために」尊厳を持って拘束生活を生き抜くよう、祝福の言葉を伝えた。また、フリーブ氏は、発言の最後に「ウクライナに栄光あれ!」、「ウクライナ民族に栄光を!」と述べていた。
なお、パウロ・フリーブ氏は、2017年8月24日に、ベラルーシのゴメリ州を訪問していた際に消息を絶った。同氏は、ベラルーシには、ソーシャル・メディアで知り合ったロシアのソチ出身の女性に会うために入国していた。
フリーブ氏が会おうとしていた女性は、後にインタビューで、ロシア連邦保安庁(FSB)に指示されて、フリーブ氏をベラルーシに招待したと述べていた。
2017年9月、フリーブ氏がロシアのクラスノダール市の未決囚拘置所に拘留されていることが判明。同氏に対して、ロシア治安機関は、テロの容疑をかけた。同氏の弁護士は、フリーブ氏を拘束し、ロシアに連れ去ったのはFSBであると説明していた。
フリーブ氏の親族は、同氏の健康に複数の深刻な症状が出ていると指摘している。