米国務省、ホロドモールから85年経過に合わせた公式声明を発表
ウクルインフォルム
アメリカ国務省は、スターリン体制が引き起こした人為的大規模飢餓「ホロドモール」から85年が経過したことに合わせ、ウクライナ人への連帯を表明する声明を発出した。声明には、ソ連体制は今もまだウクライナ人がアイデンティティを求める願望を破壊しようとしていると強調されている。
23日、アメリカ国務省のウェブサイトにノーアート報道官名義の声明が公表された。
声明には、「今月、私たちは、ホロドモールから85年目を追悼する世界のウクライナ人達に加わる。ホロドモールでは、数百万の無罪のウクライナ人がヨシフ・スターリンの体制により意図的に餓死させられた」とある。
そして、「ソ連政権による残忍な形でのウクライナの土地と農作物の徴発は、ウクライナの人々とネイションを屈服させるという意図的な政治的目的をともなって実施された」と強調されている。
声明には、ホロドモールと現在のウクライナ情勢を比較し、「この凄惨な人為的飢饉は、20世紀の最も残虐な行為であり、共産主義の犯罪を激しく回想させるものである。今日、ウクライナ人のアイデンティティと西へ向かおうとする希求をロシアが破壊しようと試みている結果、ウクライナ人はまたも死に至っている」と指摘している。その上で、「ロシアの現在のウクライナ東部の侵略は、1万人以上の死者を出した」とある。
さらに「しかし、ロシアは、ウクライナ人の不屈の精神に勝つことはできないし、ウクライナのよりより未来を希求する心を弱めることもできない」と強調されている。
最後に、アメリカは、ホロドモールの何百万の犠牲者への追悼を示しつつ、「ウクライナの主権と領土一体性、そしてウクライナ人が自らの道を選ぶ権利を変わらず支持している」ことを改めて明確にした。