「安全の保証が生じたとしても、ウクライナは自分をあてにしないといけない」=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が記者団とのやりとりの際に、ロシアによる新たな侵攻があった場合のパートナーたちの具体的な行動シナリオについての質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「私は正にそのような質問をパートナーたちに投げかけたが、今のところ明朗明快な回答は得られていない。パートナーたちが私たちに強力な安全の保証を与える準備があるという、いわゆる政治的意志は目にしている。しかし、(各国)議会、米国議会によって支持された、法的な安全の保証が得られるまでは、その質問に答えることはできない。そして、たとえそれ(編集注:法的拘束力のある安全の保証)が生じたとしても、それでもなお、私たちは何よりも自らの力、自国軍をあてにしなければならない」と発言した。
そして同氏は、最も重要な安全の保証は、80万人規模で、戦闘能力を備え、装備を得た自国軍軍だと強調した。
同氏はその上で、「私たちにとって必要なことは全て、すでに書き出されている。それは単なる願望ではなく、私たちのビジョンでもある。重要なのは、私たちの軍人がこれら全てについて話し合ったことであり、私たちがそのための資金を得ることに取り組んでいることだ。ちなみに、今年決定された900億(ユーロ)も私たちを助けることになる」と発言した。
また記者から、将来の多国籍軍派遣につき、ウクライナ国内における多国籍軍の規模や構成、配置場所などの行動計画はすでに合意されているか質問されると、ゼレンシキー大統領は、「昨日、フランス、英国、米国及びウクライナの将軍たちからかなり詳細な報告があった。ウクライナ側は、フナトウ参謀総長がこれを担当している。基本的に、全ての詳細は各国間で合意されつつある。基本的に、あなたの質問への回答はすでに出揃っていると考えている。そこには支援、兵器、駐留が含まれており、それらすべての質問への答えがある。しかし、本日すでに記者たちに答えた通り、現時点ではそれについて公に話し、伝える準備はない」と回答した。
同氏はその際、詳細が公表できるようになる重要な条件は、パートナー諸国の議会で関連の決定が承認されることだと説明した。
その他同氏は、米国から15年を超える安全の保証を得られるかとの質問ついては、「12月の(編集注:フロリダ州のマー・ア・ラーゴでの)会談時に私はその問題を提起した。米大統領は本件を保留しており、『検討する』と述べた」と回答した。
また同氏は、次回のトランプ大統領との会談で同問題への回答が得られることを期待しているとし、「近い将来、彼と会談することになると思っている。ワシントンか、あるいは別の場所か、大統領の予定を見てみよう。そして、その際にその質問への回答が得られると考えている」と述べた。
記者から、欧米諸国からの安全の保証に「核の傘」が含まれているかとの質問されると、ゼレンシキー氏は、「核兵器については話されていない」と答えた。
同氏は、「私たちの欧州パートナーと米国からの安全の保証に関しては、私たちは、部隊、陸、空、海の防衛、そして、個別に防空分野について話し合っている」と伝えた。
さらに同氏は、ウクライナ軍の強化問題、兵員のための追加資金拠出についても話し合われているとし、戦闘旅団の装備、高い戦闘能力の確保が引き続き重要な問題だと指摘した。
同氏はそして、ウクライナは防衛産業分野における共同生産の発展のために個別のライセンスの獲得についても協議を行っていると伝えた。
これに先立ち、6日、パリにて「有志連合」首脳会合が開催された。その際、ウクライナ、フランス、英国による、ウクライナへの多国籍軍の展開に関する3か国意向宣言と、「有志連合」諸国による「パリ宣言」が採択された。
写真:大統領府