フィンランド、「最悪の事態に備える」 ロシアが国境付近で軍備拡大
ガーディアンが報じた。
フィンランド国防軍の戦略部門トップであるサミ・ヌルミ少将は、フィンランド軍人はロシアの行動を「非常に注意深く」監視しており、NATO加盟国としての彼らの活動は、「最悪の事態に備えること」だと発言した。
米ニューヨークタイムズが最近公開した衛星写真は、フィランドとの国境沿いにおけるロシアの軍事インフラの拡大が示されている。そこには、テント、軍事機材、戦闘機のためのシェルターの再建、以前は使われていなかったヘリ用基地の再利用も見られる。
ヌルミ氏は、「彼ら(編集注:ロシア)は構造を変えており、私たちは国境周辺のインフラ構築の穏やかな準備を観察している。それはつまり、ウクライナでの戦争が終わったら(そう望むが)、ロシアはウクライナで戦っていた、特に陸上部隊を戻し始めるということだ」と語った。
そして同氏は、フィンランド側では「準備の様子を非常に注意深く監視している」と述べ、「彼らは段階的に進めている。これは大規模な建設ではないが、一部の場所では新しいインフラを構築しており、準備し、新たな装備を持ち込んでいる」と発言した。
同氏はさらに、ロシアがさらに部隊をウクライナに派遣しようと準備しているのか、それともフィンランド国境付近に兵力を集中させようとしているのか、現時点では評価が難しいとしつつも、恐らくその両方を行っているのだろうと発言した。
また彼は、「ロシアがウクライナに侵攻した直後、私たちはNATO加盟を申請し、加盟が認められると、ロシアは国境の向こう側で自国の軍事政策を変え始めると発表した」と喚起した。
ガーディアンは、フィランド国民は東の隣国からの脅威にすでに慣れているとし、多くの人が緊急事態に向けた準備を行う訓練コースに応募していると伝えている。