ラヴロフ露外相、将来のNATO加盟が決定された後の露によるジョージア侵攻を喚起
ラヴロフ露外相がストックホルムにおけるOSCE外相理事会での演説時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ラヴロフ氏は、「2008年4月のNATOブカレスト首脳会談における、ジョージアとウクライナがいずれNATO加盟国になるとする決定は、欧州安全保障の枠組みの下の地雷となった。それはすでに一度2008年8月に爆発している。その時、サーカシヴィリ氏(編集注:当時ジョージア大統領)がその(編集注:ジョージアの将来のNATO加盟の)展望に大喜びとなり、無謀なギャンブルに出たが、それはジョージア自身にとって極めて深刻な結果をもたらし、欧州安全保障分野の状況を危険な淵へと追いやることになった」と発言した。
その上で同氏は、「ブカレストのナラティブを機械的に繰り返し、NATO拡大問題にて『第3国』は立場を表明する権利がないと主張するものは、火遊びをしていることになる」と発言した。
ラヴロフ氏はまた、NATO部隊がロシア連邦の安全保障にとって戦略的に重要な地区への近い地点への展開は「絶対に受け入れられない」と発言した。
さらに同氏は、プーチン露大統領が12月1日に、「米国やその同盟国との間」で、「NATOの東方への更なる拡大と、ロシアに脅威をもたらす同国領に近い地点への兵器システムの配備の可能性を排除する具体的な合意」について主張していくと発言したことを喚起した。その上で同氏は、ロシアは近々「関連の提案を提出する」と発言した。
これに先立ち、11月30日、ストルテンベルグNATO事務総長は、ウクライナが将来NATOに加盟するという2008年のNATO加盟国の決定の有効性を改めて確認し、ロシアにはそれを拒否する権利はないと強調していた。
また、今年6月14日にも、ブリュッセルにて開催されたNATO首脳会談にて、首脳たちは、2008年NATOブカレスト首脳会談の決定である、ウクライナとジョージアが将来NATO加盟国になるという決定を再確認している。
12月1日、プーチン露大統領は、北大西洋条約機構(NATO)が更なる東方への拡大の可能性を排除することの法的保証に合意するための協議の開始を提案した。
同日、クレーバ宇外相は1日、ウクライナがNATOに接近することをロシアは妨害することはできないし、ロシアによるウクライナNATO加盟に関する提案はいかなるものも不当であると指摘している。
写真:タス通信