ゼレンシキー宇大統領、ロシアがドンバス地方を必要とする理由を説明
ウクライナのゼレンシキー大統領は、ロシアは引き続きウクライナを同国東部ドンバス地方から立ち去らせようとしているが、ウクライナの本件に関する立場に変更はないと発言した。
ゼレンシキー大統領が記者団とのやり取りの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「ロシア人の考えは変わっていない。彼らは、私たちがドンバスから立ち去ることを望んでいる。東部からの完全な撤退ではなく、ドンバス地方から、ドネツィク州とルハンシク州から完全に、だ。私は、その文脈におけるウクライナの立場は変わっていないと(編集注:トランプ米大統領に)説明した」と発言した。
同氏はまた、プーチンはドンバスそのものに関心があるわけではなく、彼が必要としているのはウクライナ全体だと述べ、そのため戦争終結には何より安全の保証が不可欠だと指摘した。
その際同氏は、「プーチンには、何のためにドンバスの行政境界線が必要(編集注:ドンバス地方全土制圧の意)なのか? 彼にはドンバス自体はどうでも良いのだ。彼はそこに何も建設したりはしない。大声で始め、マーケティングを示し、トラクターがやってきて、その後それらを全部捨て去るだろう。いくらかの資金を投じたとしても、いずれにせよ彼にはそれは必要ない。クリミアは真珠となっただろうか? そこでは戦闘行為は全くない。(編集注:それにもかかわらず)否、(クリミアは真珠に)ならなかった。それが態度を示している。私は、彼には複雑な状況があるのだと思っている。なぜなら、彼は戦争への勝利を示したがっているし、そのために彼はドンバス地方の行政境界線が必要なのだ。しかし、そこには(編集注:注意)点がある。彼が数年後にさらに進むことはないと誰が言っただろうか? 誰がそれを保証するのか? それ(編集注:ロシアの再進軍の意向)は確かだ。ロシアにはそういう、常に戦争に回帰するシステムがある。よって、安全の保証は、私たちにとって常に一番の問題なのだ」と発言した。
同氏はさらに、トランプ大統領の停戦の提案にすぐに同意したことを喚起した。同時に同氏は、「しかし、私たちは戦争を終わらせたい。公正に、信頼のおける形でだ。そして今、私たちは、米大統領がプーチンにもう1度チャンスを与えている点にいる」と指摘した。