フィンランドがクリミアをロシア領と認めることはない=ストゥブ大統領

フィンランドのストゥブ大統領は、同国がロシアに占領されているウクライナ領クリミアや、ドネツィク州やルハンシク州をロシア領と認めることは決してないと発言した。

ストゥブ大統領がBBCラジオ4の番組「トゥデイ」への出演時に発言した

ストゥブ氏は、「領土問題を決めることができるのはウクライナ人自身だけだ」と訴えた。また同氏は、戦争終結後にウクライナの欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟を確実なものにしたいとも発言した。

その際同氏は、「私は、戦争が終わった時にウクライナが自らの独立を維持し、自らの主権を維持することを確実なものとしたい。言い換えれば、同国がEU加盟国となり、願わくば、NATO加盟国となること、そして、自らの領土一体性を維持することである。そのためにこそ、私たち皆は今闘っている」と発言した。

加えて同氏は、トランプ米大統領のことをロシアの首脳プーチンをウクライナにおける戦争終結のための交渉のテーブルに向かわせることのできる唯一の人物だと形容した。

同氏はまた、トランプ氏が一度、ストゥブ氏に対して、プーチンを信頼することはできるかと尋ねたことがあるとし、ストゥブ氏はその時否定的に回答したと述べた。

そして同氏は、「ロシアを交渉のテーブルに着かせるために私たちが必要としているのは、『人参』(編集注:「飴と鞭」の飴の意)の力というよりは、彼らを連れてくる『鞭』の力である。そのため、和平交渉の席にロシアを着かせなければならず、トランプ大統領は正にそれをしようとしているのだ」と発言した。

同氏は、トランプ氏はプーチン氏にアラスカでの会談で「人参」を与えていたが、最近のトランプ氏の発言から判断すると、「鞭」が増えてきているようだと指摘した。

同氏はそして、自身はトランプ大統領の能力に関して楽観視していると述べ、トランプ第二次政権の過去8か月間の間に和平交渉は、それまでの3年間よりも進展したと指摘した。

さらに同氏は、「今後数日、数週間で」殺戮を止める停戦と拡大和平プロセスからなる、2段階和平プロセスに一定の成果が出ることを期待していると述べた。

同氏は、「私たちはそれに取り組み続ける。大切なのは、連携し、解決策を見つけようとし、プラグマティックであることだ」と発言した。