メルツ独首相、凍結ロシア資産の対ウクライナ軍事支援への活用をEUに提案へ

ドイツのメルツ首相は、来週の欧州連合(EU)首脳会議で、1400億ユーロをウクライナの武装のための融資にあてるという提案を表明する予定である。

メルツ首相が連邦議会で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

メルツ氏は、ウクライナの英雄的な防衛を「必要な限り」支援すると改めて表明した。

また同氏は、「私は具体的な提案を行なった。私たちは凍結されたロシア中央銀行の資産をより良く活用したい。具体的には、約1400億ユーロを無利子の融資として提供するというものだ。この追加の資金は、軍事支援にのみ充てられるべきだ。この資金を分割払いにすることで、必要な場合に、ウクライナの防衛能力を数年間確保することが可能となる」と表明した。

同氏はさらに、ウクライナはその融資を「ロシアが賠償金を支払った時にのみ」返済することになると説明した。同時に、ロシアの資産自体はEUの制裁により引き続き凍結されたままだという。

同氏はその際、「この提案の実現は容易ではないが、しかし、私たちはこれに向けた法的および実際的な条件を整備する」と明言した。

同氏は加えて、これは戦争を長引かせるためではなく、戦争をできる限り早く終わらせるための行動だと強調した。その際同氏は、ロシアのプーチン氏は、パートナーたちによるウクライナ支援が弱まるのではなく、強まっていることを理解しなければならないと訴えた。

同氏はその上で、「彼(プーチン)は『(自身の方が)より長く耐えられる』と期待することはできない」と指摘した。