NATO第4条発動は有益=ウクライナ外務報道官
ウクライナのティーヒー外務報道官は、同盟国間の協議を定める北大西洋条約機構(NATO)条約(通称NATO条約)第4条発動の決定はポーランドとNATO双方にとって有益だとするウクライナの見解を表明した。
ティーヒー氏がテレビ番組出演時に述べた。
ティーヒー氏は、NATO条約第4条は真剣なメカニズムだとし、それは同盟国の領土一体性、主権、政治的独立への脅威が生じた場合に、NATO同盟間の協議を想定するものだと説明した。
また同氏は、今回の場合、ロシアの無人航空機がポーランド領に侵入し、脅威を生み出したのであり、ポーランドの行動は完全に論理的だと述べた。
その上で同氏は、「よって、私たちは、そのような協議はポーランドだけでなく、他のNATO同盟国にとっても間違いなく有益だと考えている。それは、もしウクライナを支援し、ロシアの戦争機構への資金を剥奪するための強力な措置がとられなければ、プーチンはこの戦争を拡大しようと試み、ミサイルや無人機は欧州のさらに奥深くまで飛んでいくおそれがあることを認識するためである」と述べた。
これに先立ち、ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、9日夕方から10日朝にかけて、自爆型などの無人機415機と巡航・弾道ミサイル43弾でウクライナに攻撃を仕掛け、その際複数機がポーランド領にも侵入していた。
ポーランドのトゥスク首相は10日、夜間にポーランド領に侵入した無人機の数は19機確認されており、その内3、4機が撃墜されたと発言している。