ウクライナ外務省、組織再編を実施

ウクライナのシビハ外相は、同省の新しい構造を確定する命令に署名した。

8日、シビハ外相がフェイスブック・アカウントで報告した

シビハ外相は、「重要な命令に署名した。昨日、7月7日から、私たちは外務省の新しい構造を有している。それは、戦争の現実と最善の欧州・世界における外交の実践に対応するものだ」と伝えた。

同氏によれば、今回、外務省の新しい局・部署の区分け、新しい部門が導入されたという。

同省の新しい構造では、「国際安全保障・防衛局」が新設。また、地域担当局の中には、第1欧州局と第2欧州局、ラテンアメリカ・カリブ海局、アジア太平洋局、中東・北アフリカ局、アフリカ・地域アフリカ機関局が設置され、米国・カナダ局は、ラテンアメリカ・カリブ海局から分離されたという。

また、外務次官の機能区分も導入されたとある。シビハ氏は、「今後は、最も重要な分野を担当する第一次官、欧州政策担当の次官、国際安全保障担当次官、グローバル問題・広報担当次官、そしてデジタル移行担当次官となる」と伝えた。

その他同氏は、特別代表は今後はアフリカ問題のみを担当することになり、中東と北アフリカ(いわゆるMENAと呼ばれる地域)は、独立した部署に分離されると伝えた。

同氏は加えて、「さらに、いくつか新しい個別の部署が生じる。例えば、非友好国部署だ。そこには、ロシアだけでなく、北朝鮮やベラルーシといった取り巻き国も該当する。そこでは、二国間関係ではなく、脅威への対抗が扱われる。(中略)同部署は、第一次官が担当する」と説明した。

また、中央アジアは独立した部署の扱いとなるとし、また制裁政策部署も新設されるという。

同氏は、「私たちは、個別にNATO部署も作っている。それは、私たちのNATO加盟の道が優先課題であることを示している」と強調した。

さらに、在外ウクライナ人部署は、世界ウクライナ人・人道協力局が設置されたという。

また外務省は、以前は地域担当局が数字で記されていたが、その区分は廃止され、今後は地域名に沿って、内容に合わせた名称となるという。

シビハ氏は、外務省傘下で文化外交を担う組織「ウクライナ・インスティテュート」と、外交官育成を担う外交アカデミーは、外務省のシステム内で新たな役割と重みを得るとし、またサイバー外交課やイノベーション・AI担当部署も新設されると伝えた。

そして同氏は、「これら全ての決定は、綿密かつ体系的な作業の結果だ。それらは、戦時のニーズによって生まれたものだ。これは、機能の効果的な区分、資源の明確な割り当て、正しい優先順位付け、そして欧州や世界の最善の実践に合わせた構造の調整である」と説明した。