スロバキア首相、ゼレンシキー宇大統領を「脅している」と非難 ウクライナ大使館が反論
5月9日の対独戦勝記念日の祝賀に出席するためにモスクワを訪れる予定のスロバキアのフィツォ首相が、ウクライナのゼレンシキー大統領に対して「他国を脅迫すべきでない」と発言したことにつき、在スロバキア・ウクライナ大使館は、ゼレンシキー氏の発言を良く聞くべきだと反論している。
在スロバキア・ウクライナ大使館がフェイスブック・アカウントにコメントを掲載した。
ウクライナ大使館は、「今回は5月9日にモスクワを訪れるつもりの諸国首脳・首相を脅そうとしているとしてヴォロディーミル・ゼレンシキー宇大統領を非難しているが、大使館は、スロバキアのパートナーたちに、その代わりに、ウクライナの首脳の発言をもっと注意深く研究し、見直して、分析するよう勧告する。彼の発言は、ウクライナ側は5月9日にロシア側から挑発が生じて、安全が見出されたことの責任をウクライナに転嫁する可能性が排除できず、それに関連して彼らの安全を保証できないという内容に過ぎない」と指摘した。
また大使館は、クレムリンが提案した「3日間停戦」なるものは和平へ向かう真剣な道筋ではないと強調した。さらに大使館は、ウクライナは3月11日の時点で完全停戦に同意したことを喚起した上で、「これに対して、ロシアはそのような選択肢をずっと放棄した上で、新しい要件を突き付け、印象を操作し、テロを激化させている」と指摘した。
そして大使館は、「平和を回復するのに必要なのは、安全強化措置と永続的で強靭な停戦と静寂が必要であって、何らかの単なるプロパガンダ的呼びかけや行動ではない」
その他大使館は、5月9日に赤の広場でパレードに加わるロシア軍人はナチズムに対する勝利とは一切関係がないと強調した。
そして、「他方で、彼らの中に、ロシアの対ウクライナ侵略犯罪の際のウクライナとウクライナ人に対する様々な戦争犯罪に関与した者がいる可能性は十分にある。そのようなパレードには、訪問と拍手の価値があるのだろうか?」と書かれている。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は3日、5月9日に政治的目的でロシアが挑発行為を行う可能性は排除できず、ウクライナはロシア領で起きることに責任を取らないと発言していた。
5月9日にモスクワを訪れるスロバキアのフィツォ首相は、ゼレンシキー大統領は他国を脅迫すべきでないなどと発言していた。