ウクライナはロシア領で起きることに責任を取らない=ゼレンシキー宇大統領、中国の要請にコメント
ゼレンシキー大統領が、記者会見時に記者から、中国は本当に5月9日にモスクワを爆撃しないようにと要請したのかと質問された際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「私たちは中国とも、戦争の始めからウクライナを支持していない国々とも丁寧に付き合ってきた。(中略)私たちに対して他国が、彼らがロシア領へ行くし、その間安全であることを望むということで私たちに彼らが連絡してきたのは初めてではない。そういう外交の形式はある。私たちは、バランスと敬意を持って他国に対して向き合っているし、私たちに対して頼んでいることは聞いている。5月9日に(編集注:ロシアへ)行った、ないし、行く全ての国の代表者に対する私たちの立場は非常にシンプルだ。それは私たちは、ロシア領で起こることに責任を持つことはできない、というものだ」と発言した。
同氏はまた、5月9日、ロシアは挑発行為を行い、ウクライナを断罪する可能性があると説明した上で、そのためウクライナがロシア領内の安全に関して一切保証を与えることはないと指摘した。
そして同氏は、「彼らがあなた方に安全を確保するのだし、私たちがあなた方に安全を与えることは一切ない。なぜなら、私たちは、ロシアがその日に何をするか知らないからだ。もしかしたらロシアが様々な行動を行うかもしれない。放火、爆破などだ。そして、その後私たちを断罪するかもしれない。私は、大統領として、外務省にそのことについて話した。私たちは、私たちに連絡してくる人々に次のように言わねばならない。『私たちは、あなた方に(安全の)観点からロシア連邦を訪れることを勧告しない。そして、あなた方が訪れるのであれば、私たちには尋ねないで欲しい。それは、あなた個人の決定だ』」と発言した。
そして同氏は、重ねて、ウクライナはロシア領で起きることについて間違いなく一切責任を追わないと強調した。
同氏はその際、「私たちは、そこにいる時には責任を負う。さらに、私は、他の国も、私たちのところへ来る時は、ロシア人との間で同じような外交を行っていると確信している。そして、経験からして、私たちのところには様々な首脳が訪れた。彼らの(編集注:ウクライナへの)訪問の際には、様々な形の攻撃、襲撃、脅迫があったのだ」と発言した。