露宇戦争後に「新たなヤルタ」の到来を看過してはならない=ノルウェー外相

ノルウェーのエイデ外相は4日、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結後、「新たなヤルタ」、すなわち世界が影響圏に分割される事態は看過してはならないと訴えた。

エイデ外相がウィーンで開催される欧州安全保障協力機構(OSCE)外相理事会会合の際、会場内での記者団とやりとりの際に発言した。ウクルインフォルム特派員が伝えた。

エイデ氏は、「戦争とは終わるものであることを、私は、欧州人として、よく知っている。そして、あらゆる戦争の後には『戦後』が訪れる。そして、その戦後期間は常に戦争そのものよりも長く続くものである。1945年後の欧州の分割は45年以上続いたのであり、だからこそ私たちはそのことを知っている。今も続いていると言う人もいる。次の『戦後』は、ウクライナにおける戦争の後の期間になる。そして、私たちはそのパラメーターについて考え始めなければならない。私にとって最も重要なのは、新たな『ヤルタ』(編集注:世界の影響圏による分割)があってはならないということだ」と指摘した。

また同氏は、再び「鉄のカーテン」が欧州に降ろされるのを許さないことが重要だと訴えた。

そして同氏は、「全ての自由で独立した民主的な国々は、自らが望む加盟先を選択する権利を持たなければならない。これは、全欧安全保障協力会議(CSCE)と呼ばれた、OSCEの前身の最初の合意の重要なパラメーターなのだ」と強調した。

同氏はまた、「ウクライナが力の立場から交渉を行えるようにし、私たちが平和を達成するため」に、ウクライナへの支援を継続することが重要だと発言した。

その上で同氏は、「ウクライナ国民ほど平和を望んでいる者はいない。公正かつ永続的な平和をだ。そしてその後、私たちは結果に対処しなければならない。すなわち、ウクライナの復興、そして欧州が再び欧州になること、全ての欧州協力の空間になることに戻ることにだ」と訴えた。

なお、4日、ウィーンにて、OSCE外務理事会会合が始まっている。ウクライナからは、シビハ外相率いる代表団が出席している。