ウクライナは被占領地を法的にロシア領とは認めない=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は25日、クリミア半島がウクライナに属しているという立場はウクライナ憲法上でも国際法上でも合法だと改めて訴えた。

ゼレンシキー大統領が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー宇大統領は、「私たちの立場は不変だ。どの領土がウクライナ領かを決める権利はウクライナの民だけにある。ウクライナ憲法は、全ての一時的被占領地は一時的被占領地だとうたっている。それら全てがウクライナに、ウクライナの民に属している。ウクライナはどの一時的被占領地も法的に認めることはない(編集注:ロシア領とは認めないの意)。私は、それは完全に公正な立場だと思っている。それは、ウクライナ憲法の観点だけでなく、国際法の観点からも合法だ」と発言した。

さらに同氏は、世界の大半の国がこの立場のウクライナを支持していると強調した。その際同氏は、「私たちとロシアの間でいつもバランスを取っている国々も、彼らですらも皆、ウクライナのクリミアを含む領土一体性と主権は認めているのだ」と指摘した。

同氏は加えて、北大西洋条約機構(NATO)加盟問題にもコメントした。その際同氏は、現時点ではウクライナの立場はNATO加盟国の支持に左右されていると指摘した。

同氏は、「今日の時点では、思うに、私たちはプラグマティックにならねばならず、ウクライナが必要とする安全の保証があることを理解せねばならない。ロンドンにて、米国からの安全の保証に関して協議されたことがある。私たちは、保証が、少なくともイスラエルのもののように、強力であることを強く望んでいる。同時に、欧州の同僚からの部隊も期待している。私たちは、安全の保証のインフラについて作業している」と伝えた。

さらに同氏は、欧州の部隊と並び、ウクライナは米国からの「バックストップ」も期待していると述べた。その際同氏は、それは米国がウクライナ領に直接駐留することではなく、インテリジェンス、サイバーセキュリティ、防空システム「パトリオット」に関することだと指摘した。

これに先立ち、トランプ米大統領は、タイムとのインタビュー時の際に、ウクライナがいつかNATOに加盟するとは思わないと発言していた。また、同氏は、一時的被占領下ウクライナ領クリミアは「ロシアと一緒にあり続けるだろう」と発言していた