ウクライナ、臨時「穀物回廊」を通じてこれまでに約1500万トンの貨物輸出

ウクライナのクブラコウ復興担当副首相兼地域発展・インフラ相は、過去5か月でウクライナは黒海で同国が提案した臨時「穀物回廊」を通じて、約1500万トンの貨物を輸出し、その内1000万トンが農作物だったと発表した。

復興省広報室がクブラコウ副首相の発言を伝えた

クブラコウ氏は、オデーサ州の海洋港へ続く同回廊が稼働を開始して5か月間で、469隻の船が貨物積載のためにこれらの港へ入港したと伝えた。

現在、オデーサ港、チョルノモルシク港、ピウデンニー港にて計39隻の船への積荷が行われているという。

また、クブラコウ氏は、さらに83隻の船が入港し、240万トンの貨物を輸出する意図を認めていると伝えた。

これに先立ち、2022年7月22日、イスタンブルにて、ウクライナとトルコと国連、及び、ロシアとトルコと国連がそれぞれ、ウクライナの海洋港の封鎖を解除し、ウクライナ産農作物を輸出できるようにするための合意を締結していた。同合意は、120日間継続し、当事者の合意により延長できることになっていた。過去、複数回にわたり合意の延長が行われていた。

しかし、2023年7月17日、ロシアがトルコ、ウクライナ、国連に対して、ウクライナの海洋港からの同国の農産物を安全に輸出させるための黒海穀物回廊合意の効力を延長しないことを通達。これを受けて8月10日、ウクライナは、黒海に面したウクライナの海洋港へのアクセスを可能にする商業船のための新しい臨時海上回廊を発表した。

また、9月26日、プレテンチューク宇海軍報道官は、ロシアが黒海穀物回廊合意から離脱した後にウクライナが発表した臨時回廊につき、すでに7隻の民間船が同海路を利用してウクライナの海洋港を出帆したと報告していた。