ウクライナ議会、2026年度国家予算を採択
ウクライナの最高会議(国会)は、2026年度ウクライナ国家予算法案(第14000)を最終投票で採択した。
第2読会では261人、最終投票では257人の議員が同文書を支持した(過半数は226)。ウクルインフォルムが伝える。
賛成したのは与党会派「人民奉仕者党」議員193人、野党会派・グループ55人、無所属9人。
写真:ジェレズニャク野党会派「声党」議員(テレグラム)
マルチェンコ財務相は、同予算案の主要な数値として、「国家予算の歳入は2兆9180億フリヴニャとなり、その内一般会計は2兆6250億フリヴニャ、特別会計は2930億フリヴニャである」と述べた。
同氏は、第2読会に向けた予算案では、特に銀行収益の増税による追加歳入を考慮に入れたことで、歳入全体が増加したと伝えた。
2026年国家予算の歳出は4兆7810億フリヴニャとなり、一般会計は4兆3930億フリヴニャ、特別会計は3880億フリヴニャ。この内、想定される歳出の大部分は国防資源の2.8兆フリヴニャであり、その内約1.3兆が軍人への給与に充てられる。
その他の優先的歳出は、教育(約2790億フリヴニャ)、社会保障(4670億フリヴニャ)、医療(2580億フリヴニャ)。予算には、いくつかの社会基準の引き上げが規定されており、最低賃金は8000フリヴニャから8647フリヴニャに、一般生活保護最低額は2920フリヴニャから3209フリヴニャに引き上げられる。
予算赤字の限界額は、約60億フリヴニャ増額され、1.9兆フリヴニャとなった。予算赤字の水準は国内総生産(GDP)の18.5%となる。
マルチェンコ氏は、「予算は、(予算案の)提出時の主要な優先事項を維持している。第一に、安全保障及び国防部門への資金拠出の確保、教育、国の支援を必要とする国民の社会保障、医療だ」と述べた。
また同氏は、予算は均衡が取れているものの、ロシアの侵略が続いているため、高い赤字がやむを得ず維持されていると強調した。