WTO上級委員会にて、ウクライナが鉄道車両輸入問題でロシアに勝訴

世界貿易機関(WTO)上級委員会は4日、鉄道車両・機材の輸入禁止に関するウクライナ対ロシアの案件に関する報告書を公開した。

WTOのウェブサイトに2月4日付報告書が掲載されている

報告書には、WTO上級委員会が本件審議の際に、ウクライナの要求をほぼ満たし、ロシアの要求を退け、ロシアに対して是正措置をとるように勧告している。

本件は、2018年8月27日にウクライナが、ロシアからの鉄道車両・機材輸入禁止に関する提訴に関するWTOの決定に控訴したもの。

2014年まで、ウクライナの鉄道関連製品製造企業は、ロシア連邦の関連機関からの製品の適正に関する証明書を受け取っていた。この証明書により、彼らは自らの製品をロシアに輸出、販売することが可能となっていた。

2014年以降、ロシア当局が十分な説明なく、ウクライナの多くの製造業者に対して証明書の効力を停止。新たな証明書発効も制限していた。更に、ロシア側は、ウクライナ側に対してベラルーシやカザフスタンの当局が発効した証明書についても、承認を拒否し始めていた。

これを受け、2015年10月21日、経済発展・貿易省が、問題解決に向けてWTOでの提訴手続を開始していた。