ウクライナ人に人気の国外就労先はドイツ、ポーランド、チェコ 露選択は9%

世論調査

ウクライナ国民の間で国外就労先として人気のある国は、ドイツ、ポーランド、チェコであり、9%のみがロシア連邦を国外就労先として検討している。

2日、インナ・ヴォロセヴィチ研究所Info Sapiens副所長が、同研究所が国際移住機関(IOM)の発注で実施した最新調査「ウクライナ、モルドバ、ベラルーシ、ジョージア:2019」の結果を発表した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ヴォロセヴィチ氏は、「潜在的移民がどこで働きたがっているかについてですが、ベラルーシ人の間で多かった回答はポーランド、ドイツ、ロシア。ジョージア人は、ポーランド、米国、イタリア。モルドバ人は、ドイツ、イタリア、ロシアでした。ウクライナ人は、ドイツ、ポーランド、チェコでした。過去数回の調査の間、どの国でもロシアの魅力は下がっています。私は、それは肯定的なファクターだと思います。なぜなら、ロシアでは非公式就職がかなり広まっているからです」と発言した。

同氏は、ウクライナ人の間で就労先として人気のある国としては、ドイツと回答した者が43%だとし、これにポーランド(35%)、チェコ(23%)、イタリア(19%)、カナダ(10%)との回答が続いたと指摘した。ロシアと米国と回答した者の割合は、それぞれ9%だと発表された。

ヴォロセヴィチ氏は、「ここには二つのファクターがあります。その一つはロシア経済の低迷で、もう一つはロシアとの戦争です。(中略)ドイツは、私たちから近い国の間で最も給与が高い国です。また、最近、ドイツ側にウクライナの労働者への関心が表れています」と発言した。

同氏は、ロシア連邦での就労への関心のレベルは「ウクライナ東部の戦争開始から、徐々に下がっている」と説明した。

なお、今回の調査は、Info SapiensがIOMの発注にて、ノルウェー外務省の資金援助を受けて、2019年6~8月に実施したものだと説明された。調査手法は、回答者の自宅での個人インタビューの形を取り、ウクライナで2000名、モルドバで1106名、ベラルーシで1051名、ジョージアで1001名に質問したとのこと(ウクライナのみ16歳以上で、他は18歳以上)。ウクライナ、モルドバ、ジョージアでの非政府管理地域を除き、いずれの国でも全国で調査が実施されたと説明された。