ハーグ首脳会議後もウクライナのNATO加盟の道は不可逆的であり続ける=ルッテ事務総長

北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は9日、今月ハーグで開催されるNATO首脳会議の結論文書にはウクライナのことが記述されるだろうとしつつ、同時にウクライナのNATO加盟が不可逆的であると再び記述されることは期待しない方が良い、なぜならその決定は引き続き有効だからだと発言した。

ルッテ事務総長がロンドンのチャタムハウスで開催された会合で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ルッテ氏は、「私の目的は、その首脳会議の結論文書をできるだけ簡潔にすることだ。(編集注:昨年の)ワシントン首脳会議ではそれは60ページ、19パラグラフだった。それはつまり、これまでに作られた1つ1つの文やコミットメントを必ずしも繰り返すべきではないことを意味する。なぜなら、それらは残っており、戦略的概念は残っており、ワシントンコミュニケは有効だからだ。よって、ウクライナの不可逆的なNATO加盟の道は、私の評価では、(ハーグ)首脳会合後も有効であり続ける」と発言した。

またルッテ氏は、NATO同盟国はすでに、ウクライナのNATO接近に関する決定実現のための「橋を築いている」と指摘した。その際同氏は、それはドイツのヴィースバーデンに設置されたウクライナのための安全保障支援・訓練組織「NSATU」、NATO・ウクライナ共同分析センター、ポーランドにおける訓練・教育、対ウクライナ支援パッケージ、キーウでのNATO代表部人員による支援を通じて実施されていると述べた。

そして同氏は、「私は、首脳会議は支出と生産についてのものになると予想できる。コミュニケにウクライナのことが記述されることは間違いない。しかし、過去に述べられたパラグラフが再び繰り返されることは期待しないで欲しい。それはすでに存在しており、そこに残っていく」と指摘した。

なお、今年のNATO首脳会議は、6月24、25日にオランダ・ハーグで開催される。

これに先立ち、昨年のワシントンNATO首脳会議の結論文書では、ウクライナのNATO加盟が不可逆的なものと形容され、ウクライナを加盟の道において支持していくことが再確認されていた

写真:NATO